2013年10月19日土曜日

田中信正・橋本学duo ライブ動画

 7月9日、Z.imagineで行った「田中信正・橋本学duo」の動画を二つアップしました。

 一つ目は、イギリスのテクノ・ミュージシャン、スクエアプッシャー氏の曲「Ianbic 9 Poetry」。信正さんはこの曲はもちろん初見でしたが、なんとも豪華に重厚に、美しく仕上げてくれました。本来ベース1本で作曲・演奏されているこの曲を敢えてベースレスでやってみました。


 2つ目は、チャールズ・チャップリン作曲の「ライム・ライト」です。こちらは信正さんのアレンジですが、奇妙かつ可愛らしい、しかし演奏するのは難しい変拍子盛りだくさんな譜面でした。イメージがいくらでも湧いてきて楽しく演奏できました。


 さてこのデュオ、今月末に3回目のライブをやります。

           田中信正・橋本学duo

         10月31日木曜日19時30分スタート

          公園通りクラシックス

         当日3000円 予約2700円

 皆様のお越しをお待ちしております。

 あと、橋本学YouTubeチャンネルに8月の「Spotlight Collectors」の動画も少しずつアップを始めていますので、そちらもどうぞ。

2013年10月15日火曜日

参加CD持ち歩き月間・その②橋爪亮督group「Visible/Invisible」

 さて、こちらは実はまだ公式にリリースされていませんが、メンバーからの手売りでなら先行発売可能なCDです。先日先行発売ライブ告知の記事で紹介した、2012年のライブ録音をまとめた音源です。

    橋爪亮督group「Visible/Invisible」



 personel: 橋爪亮督(ts,loops)
               市野元彦(g)
               佐藤浩一(p)
               織原良次(fretless-b)
               橋本学(ds,per)

 2013.11.6 rerease

1.Journey
2.The last day of summer
3.十五夜
4.Cycles
5.Park
6.Sketch #1
(all songs by Ryosuke Hashizume)

 価格:2500円

 ピアノの浩一君を除く4人は、このバンドに参加してから既に10年経つのではないかという不動のメンバーです。橋爪亮督groupでのスタジオ・レコーディングにも2007年「Wordless」、2008年「As we breathe」、2012年「Acoustic fluid」と3枚に渡り全員が参加していて、今回初のライブ音源をリリースする事になりました。

 メンバーの近影はこちら、録音会場でもある新宿Pitinnにて。

 を書き、そこでこのグループのサウンドの特徴について触れました。それは割愛するとして、本作に収録されている演奏について、一部紹介します。

 M1「Journey」は、3年連続で行った葛飾区でのプラネタリウム・コンサートでのエンディング曲でした。演奏しながら見た壮大な宇宙と無数の星たちの流れが、この曲を演奏する度に未だに目に浮かびます。プラネタリウムの映像に橋爪オリジナルはあまりにハマり過ぎていました。
 M3「十五夜」いわゆるフリー・インプロヴィゼイションから始まりますが、私は「秋の虫」です。たまに「雲」などにもなります。最近のライブでは、虫をループマシンで増殖させて、鈴虫とコオロギを同時発生させております。他のメンバーが「月」とか「すすき」とか「団子」をやってくれます。

 M4「Cycles」、2007年の「Wordless」に収録された4・3・3・4の14拍子のナンバー。ドラムがちょっとは上手くなってますので聴き比べて下さい。そんな事より、後半のピアノソロ~メロディ・フェイク~テーマへの流れが個人的にはこのCDの一番好きな所です。
 M5「Park」バスドラ16インチのラディックの最小ドラムセットですが最終的にはハード・ロックのドラミングになります。みんなで思い思いのロックを公園でやるということで。

 抑制のきいた空間重視のサウンドがこのグループの持ち味ですが、ずっとライブをやってきた新宿Pit Innが録音会場という事で、抑制がききながらも解き放たれた瞬間がいくつもあり、これは過去のスタジオ録音では聴けないものだと思います。

 こちらも常に持ち歩きますので、お求めの方は、ライブ時に橋本までお声をお掛け下さい。
 

2013年10月13日日曜日

参加CD持ち歩き月間・その①安ヵ川大樹trio 「神舞(Kanmai)」

 これまでに多数のレコーディングに参加させて頂きましたが、ここ最近リリースされたCDのうち2種類、在庫を一定数預かっております。今後、ライブの度に常に持ち歩く事にしましたので、こちらで紹介致します。

 安ヵ川大樹trio 「神舞(Kanmai)」




 personel:佐藤浩一(p)
                安ヵ川大樹(b)
                橋本学(ds)

 2012.12.12 rerease

1.Kanmai(Daiki Yasukagawa)
2.Long ago and far away(Jerome Kern)
3.Pray for Japan(Daiki Yasukagawa)
4.To the another world(Koichi Sato)
5.Greensleeves(traditional)
6.Dawn(Daiki Yasukagawa)
7.St.Elmo's fire(Manabu Hashimoto)
8.Valentine blues(Daiki Yasukagawa)
9.My blues tune(Daiki Yasukagawa)

 価格:2200円

 このCDの特筆すべき所は、広いスタジオにただ楽器を並べて、ベースアンプもモニター用のヘッドフォンも使わず、お互いの生音だけを聴きながら録音した事です。
  レコーディングでは普通、各楽器別部屋でお互いの音はヘッドフォンからしか聴けないので、どうしてもライブとは勝手が違って違います。しかしこのCDは、ライブ演奏とほぼ同じ音環境で演奏できたため、極めて自然な演奏に仕上がっています。

 そして、安ヵ川さんのオリジナルとスタンダードと共に、佐藤浩一君の曲と私橋本の曲も収録されています。「セントエルモの火」は、昨年までやっていた橋本学trioの結成直後に書いた曲で、そちらで演奏しなくなってからは安ヵ川trioのレパートリーになっておりました。


 あとこの安ヵ川trioは、浜崎航(ts)市原ひかり(tp)を加えた安ヵ川quintetのリズムセクションとして何度も共にツアーを経験し、ある時は小林桂(vo)groupのリズムセクションにもなり「Scenes」というCDも録音しております。そしてなんといっても台湾・台中ジャズフェスティバルのステージを3人で踏んだ事が個人的には一番の経験でした。このように様々な経験を共にした集大成のトリオの音が、このCDには詰められています。

 「神舞」というのは、山口県祝島に千年以上続く祭りの名前です。この島には震災から1年半後に安ヵ川quintetの演奏で連れて行ってもらい、美しい自然およびそれと共存しながらほぼ自給自足で暮らす島の人々に大きなカルチャーショックを受け、その後の自分の行き方に大きく影響した程でした。その時に三人で経験した島での時間が、タイトル曲「Kanmai」に表現されていると思います。

 こちらのCDをお求めの方は、ライブ時に橋本までお声をお掛け下さい。
  

2013年10月6日日曜日

橋爪亮督group・ライブ録音CD「Visible/Invisible」先行発売ライブ

 自分の企画ばかり宣伝するブログになりつつあるので、今後は参加ライブやレコーディングに参加したCDについても書いていこうと思います。

 早速ですが明日10月7日よるは新宿Pit innにて橋爪亮督groupによるライブCD「Visible/Invisible」の先行発売ライブがあります。

 橋爪groupにはもう10年程参加させていただいています。ドラムに関しては、自由にやる場合とストイックにやる場合のメリハリが極端で、発想とテクニックとバランス感覚に於いて非常にシビアな音場です。
 このライブは橋爪さんの全編オリジナル曲でお送りしますが、この曲たちは日本語での形容がピッタリくると思います。「趣深さ」とか「侘び・寂び」とかそういったにおいがします。そして橋爪さんのテナー演奏も最小限の音数で、大きく空いたスペースにはメンバーが遊ぶ余地も聴き手が思いを巡らす余地も沢山あります。その作風には作曲面で知らず知らずに影響も受けておりました。

 CDの方のメンバー・曲リストはこちらに詳細があります。
                                 
               橋爪亮督blog:ニューアルバム先行発売のおしらせ!


ジャケットデザインも自ら手がけたそうで。後ろに僅かに見えるドラムセットは多分橋本のものです。

当日の演奏曲目はメンバーである自分にもまだわかりませんが、恐らくCDの曲目リストに近いものになるでしょう。私はドラムセット・ツボ・パーカッション類の他、ループ・サンプラーも用意していこうと思います。

        橋爪亮督group「Visible/Invisible」先行発売ライブ

         10月7日月曜日 @新宿Pit inn

                          20:00~ charge 3000円
 



2013年10月5日土曜日

「Is this jazz??」を終えて

  第3回solo performance「Is this jazz??」無事終了しました。お越し下さった皆様、今回も奇妙な企画にお付き合い頂きありがとうございました。

  今回は、改めて自分の考える「ジャズ」というものの魅力をドラム・ソロで表現しました。昔のジャズから今のジャズまで、そこにずっと受け継がれているものも含めて、出店のようにズラッと並べたような感じになりました。

  自分で評価できた所は、まずプログラム音源を一切使わずにステージを仕上げた事。サンプラーも中だるみせず効果的に使用、操作できた事。さらには曲リストがバリエーションに富んでいて、ほぼ即興にもかかわらずグルーヴを聴かせながらマニアックになりすぎずステージが作れた事です。自分が今やりたい「ジャズ」は、それ程マニアックに偏らないものだという事も、やってみてわかりました。

  反省点は、ブラジルの曲とラストのまとめ曲「This is jazz」はもう少し作り込んでもよかったかと思った所でした。両曲ともに少し散漫だったかと思います。
  あとヒューマン・ビートボックスは、自分の技術に見合った内容にすべきだったかと思いました。もちろん更なる技術アップも必要です。腹筋の使い方を勉強して、低音部を強化していきたいと思います。

  この企画をやってみて思うのは、結局自分は「ジャズ・ミュージシャン」と言われても否定せず、ジャズについての不要な先入観を覆しながら節操なく何でもやっていけばいいのかなという事でした。
  自分からわざわざジャズ・ドラマーを名乗る事は今後もありませんが、スウィングするビートが好きで自分にとって自然なものであるし、節操なく様々なジャンルに手を出し取り込んでしまう精神はジャズそのものだと今回改めて思ったので、否定するのは嘘になってしまいます。むしろジャズのレッテルを貼られながらどんどん期待を裏切って未知の音を出していくのが自分の役目かなと思いました。
  今回の企画をやってみて、それこそがジャズの精神だと確信した次第であります。

  さて次回は11月28日木曜日、同じく外苑前Z.imagineさんにてsolo performance vol.4です。テーマは「Running」、走る事についての音楽です。 


                 橋本学solo performance
         Alpine Live Series vol.4「Runnning」 

             11月28日木曜日 


       外苑前Z・imagine  pm7:30〜9:00 ¥2000
               場内禁煙