2015年2月20日金曜日

1本のライブができるまで

  突然ですが橋本学リーダーライブ決行までの心理的・企画開発的な流れをざっと公開します。

①2014年末に2015年の全てのライブで出演依頼するメンバーを決定(暫定)する。2015年は月1回、計12回。
→やべーついにこんな人呼んじゃうんだな!…こんな編成でライブなんか前代未聞!…再結成トリオはどこまで行けるか!…ソロは前回より重装備のコスプレであんな山やこんな山を!…etc.夢は膨らむばかり。

②予算を組む 
   支出→メンバーへ固定ギャラ+α、リハスタジオ代、チラシ代等。
   収入→経費回収+自分の演奏料。
…という事はねー満員にしなきゃねー!自らケツに火をつけます。

③ライブのテーマを決めてチラシ作成、ネット告知、ライブ時に口頭告知。
→チラシのデザインは自分でやります。美術界の有名プロである妹の彫刻家・はしもとみおの有難い申し出を断った事あります(笑)。だって楽しみの1つだから!!写真も極力自分で撮った物で。
  告知しながら心の声は「このチラシええでしょ?」と言っていますが恥ずかしいので口には出しません。なので受け取った皆さん自分から褒めて下さい→「これはいいチラシですね!誰がデザインしたんですか?」→「オレオレ」。

 ④メンバーをイメージしながらライブ1本分のストーリーを考える。選曲する。アレンジする。作曲する。
→お客さんいっぱい声かけちゃったし、デカい事言ったし、大変なメンバー集めちゃったし、チラシ配ったし、ヘタは打てん!つまらんライブには絶対できん!絶対に面白くしてやる!!!
  こうして毎回ゼロからの音楽的発案と譜面作成作業をしますが、これには非常にパワーが要ります。前回の反省もあります。時間も迫ります。数年前より何倍も譜面を書き、アレンジを考えております。しかしここが1番ワクワクする所です。最近オーギュメントとディミニッシュ・コードの意味がやっとわかりました。maj9とadd9の違いもやっと知りました。だからって使いすぎや!!
   ちなみにただ今3本のライブのシナリオを同時進行で考えているため、iPhoneのメモ帳がこんなです。




 シナリオが出来たら90分の枠内で曲順を決めます。

⑤ライブ当日
→ワクワクが最高潮に到達しているので、自宅では努めて冷静に過ごし落ち着かせます。猫ごはんを間違えないように、出る時は火の元戸締りをしっかり。譜面コピーを完了し、行きしなにMCの内容を決めます。

あとはメンバーやお客様からもらうエネルギーで他力本願でやっております。次回3月31日をお楽しみに!





2015年2月11日水曜日

橋ワタシ学session vol.7 「漂」

  楽曲提供しましたミュージカル、ラブ・イズ・ミラクルですが、お陰様で大盛況につき完売続出のため、橋本からの情報で観劇される方は必ずお問い合わせの上ご予約下さい。空席情報は上記のリンク先から「猫の七光り」公式Twitterでご確認下さい。12.13.14日はまだ大丈夫かと思われます。

  さて、ラブ・イズ・ミラクルで素晴らしいギターを演奏してくれている前原孝紀さんから、昨年9月に実に興味深い音楽家を紹介されました。

  トリ音(とりね)さん、というこの人は、稀に見る元祖電子楽器「テルミン」の使い手でありながら、ナムコの「太鼓の達人」「塊魂」や「スマッシュ・ブラザーズ」「アイドル・マスター」など数々の大ヒット・ゲームに楽曲提供で携わっているそうです。
  特に「塊魂」は以前から音楽も含めて大好きだったので、初対面の時にはその話で大いに盛り上がりました。
  また、テルミン・オンドマルトノ・ピアノという奇妙なユニット「Matokku」で、矢野顕子さんのツアー・レコーディングにも参加しているそうです。        MatokkuはYouTubeや公式サイトで試聴しましたが、今の自分にとって最も刺激的な音楽でした。近々CDを買わせて頂きます。

  前原さんとはデュオで定期的にライブをしているようで、動画があります。実は初対面前から動画はチェックしていたので、やっとお会いできた時にその場で橋ワタシ学sessionにお誘いする構想を伝えました。




  すごいですね。人の声のような、弦楽器のような。これが電気信号によって発せられているという事実にゾクゾクします。

  さて、トリ音さんを自分の企画に迎えるにあたり、もう一人誰か迎えようとかなり悩んでいた時に、ある奏者に出会いました。

  ビブラフォン・パーカッションの 服部恵さん。

  ちょうど9月末に、ヴォーカリストたなかりかさんの新譜「Flowers for Blossom」のレコーディングに呼ばれ、アレンジャー伊藤志宏がどうしても呼びたかったとの事で服部さんとご一緒しました。
  一緒に音を出してみて、トリ音さんとの企画のイメージが一瞬にして湧き、その場でライブにお誘いしました。パズルのピースがハマるという言い古された言葉をその時体感しました。

  服部さんの特筆すべき点はパーカッショニストでもある事です。打楽器と音階楽器の垣根が無いという点がピンときたポイントでした。先日たまたま同じ会場で会った折に「とにかく変な音の出る楽器ばかり持ってきて下さい!」とお願いしました。

  内容はオリジナル・ゲーム関係・クラシック・カヴァー等をイメージしています。あと、ラブ・イズ・ミラクルの曲もやりますよ!

  ここで一句「ドラムでも 演奏させろ 自作曲 」。


  最近、橋本学企画はお陰様で満席に近いライブが増えてきています。会場が細長いため、早めにご予約いただければ前の席で臨場感あふれるライブがお楽しみいただけます。
  ご予約はzimagine@radio-zipangu.comまで。

  皆様のお越しをお待ちしています。

2015年2月6日金曜日

近況・新たなお知らせ

やーっと2月スケジュール更新できました。

 とにかく楽曲提供ミュージカルの「ラブ・イズ・ミラクル」の挿入曲を1日3曲ペースで作っておりました。
 稽古に顔出しつつ芝居見つつ、演出脚本よこちななみさんとギター前原孝紀さんと曲の打ち合わせをして来ましたが、節分が終わったというのに稽古場には鬼がいっぱい。本番まで5日を切ってから次々と作曲依頼をしてくるななみさんも鬼ならば、容赦なくエグいブラジリアン・リズムで歌の伴奏する前原さんも鬼だ!いや、私橋本作のなんてことないコード進行の曲なのにかっこよすぎて鳥肌が立ちました。

 この仕事をやってほんとに良かった、と思いました。

 演出・音楽・振り付け・制作スタッフ一同と役者さん達が本番に向けて「真ん中に集まってきている」感をビシビシ感じました。公演は2月10日~15日、とても良い、深い作品をお届け致します。出演できないのがなんとも寂しい(笑)。

 そして3月31日火曜日


 うちの猫が浮いています。こんな感じのライブです。

 そして橋本学trio最新動画「からまわり」。何をやってもからまわる生き様をご覧下さい。

2015年2月2日月曜日

2月3日はTVK「ありがとッ!」

 2月3日水曜日本日、TVK「ありがとッ!」の竹田純さんのHappyダンステリアというコーナーにて「ラブ・イズ・ミラクル」の宣伝コーナーがあり、出演の竹田さんご本人の他、脚本演出のよこちななみさんも出演します。そうです、橋本学ホームページの制作をしてくれた人の初脚本演出舞台です。
 なんでここで告知かというと、舞台で使われる曲が番組の中で先行公開されるからです。ギターを録音したのではなく、私橋本がこの番組用にプログラミングした音源ですが。

 ちょっと調子に乗って作ったのでご興味がおありなら是非!

橋本学trio「Love Songs」を終えて

  2月1日橋本学trio再集合ライブ「Love Songs」、たくさんのお客様にお越しいただき無事終了しました。ありがとうございました。

list

1.Gratitude(橋本)
2.Close to you(バカラック)
3.All the things you are
4.Now you're not here(スウィング・アウト・シスター)
5.Saving all my love for you(ホイットニー・ヒューストン)
6.All of you
7.Estate
8.からまわり(橋本)

アンコール.コメツキムシ(橋本)

  2年ぶりという感傷に浸る以上に、再開するという事に意味を持たせるというプレッシャーに潰れそうになりながら選曲、アレンジをしておりました。
  もちろん、メンバー個々の人間的・音楽的成熟に任せ、以前やっていた曲達をそのまま演奏しても前とは違う物にはなるに決まっています。しかし、活動休止を決めた理由は何と言っても企画者としての自分の力を増強するため。そしてソロ・橋ワタシsessionを通じた2年間で積み上げた物でいかに我がトリオのライブをコーディネートできるか、をハゲるくらい(笑っていいとこです)悩みました。

  なんとか曲を揃えいざ本番。2年前のライブで最後に演奏し、メンバーもお客様もポカーンとさせたまま終わったポップ・チューンのGratitudeから始め、ラブソング縛りの90分、演奏中も感傷に浸る暇はありませんでした。
  3人で音を出していくうちに、個々が2年前よりはるかに動じなくなってお互いを気遣う余裕を持っている事が感じられました。これは、即興をやる上で、より個々が独立し自由でいられる事を意味します。以前よりもさらにスケールの大きなものが表現できる力を感じます。

  橋ワタシsessionを色々なメンバーでやった中で、凄い人はどんどん勝手に音楽を作ってくれる事を何度も感じましたが、伊藤志宏・織原良次の2人は橋本の向かいたい方向を瞬時に読み取る察知力が凄い上に3歩先くらいまで音楽を作ってしまいますね。改めて実感しました。
  問題作「からまわり」はお客様にもメンバーにも好評でした。どんなに派手に激しくなっても「からまわり」という言葉に縛られている感じが、演奏しながらとても楽しかったです。まさに自縄自縛。
  音楽的には、1曲の中であんまりつじつまを合わせず、定食として成り立たない組み合わせの食卓のような曲作りが今後の方向性になりそうです。

  作家の京極夏彦氏のファンですが、どの小説も「関口・京極堂・榎木津」という3人を中心に物語が進みます。しかし、複数の小説のストーリーそれぞれはテーマが異なり、そのテーマを3人で極めてマニアックに掘り下げて事件を解明する所に魅力があります。
  今年の橋本学trioは橋本・伊藤・織原の同じ登場人物が、毎回違うテーマの物語を掘り下げて語ります。昨日はさしづめ恋愛小説でした。しかしながら反省点としては、物語自体のストーリーがあやふやでした。次回はもう少し落ち着いてストーリーを組み立て、選曲・作曲していきます。次回橋本学trioライブは5月22日金曜日、外苑前Z.imagineです。