運転の半分を担当するために多少わがままを言わせてもらい、「蝦夷富士」の異名をとる美しい単独峰・羊蹄山を見るために道の駅・中山峠に立ち寄りました。
前回の北海道ツアーでは、頂上部に雲がかかりながらもその見事な威容を拝めましたが、今回北海道は全て生憎の悪天候。中山峠からは羊蹄山が見えないどころか、峠そのものがガスに覆われ10m先も見えない程でした。機種変したばかりのiPhone5sで北海道の山々を撮りまくろうと意気込んでいただけに、落胆もひとしおです。
道の駅そのものは立派で飽きない施設なのですが、やり場のない「山欲」を持て余していた自分の目の前に、70Lザックを背負いストックを持ってどこかに向かおうとするお兄さんが。これは登山者に違いないと、思わず「どこか登るんですか?」と声をかけました。
返ってきた答えは予想だにしないもの。
「実は、歩いて日本縦断しています。」
「まじで!!??」
聞けば、6月頭に稚内からスタートして札幌経由でここまで来たとの事。言葉が関西弁やなーと思いつつ、失礼ながらお住まいを聞くと、なんと自分の実家の隣町・西宮だと!
これは続きを見届けなければ!と思い、ブログを教えてもらいました。
誠に勝手ながら日本縦断させてもらってます。(※本記事投稿6月21日当時のタイトルです)
教えてもらったアドレスの英単語の綴り方次第で別のブログが出てきてしまいなかなか見つかりませんでしたが、写真と行程から間違いなく彼、新井紳吾君です。6月15日の記事の写真の通り、まさに当地はガスまみれでした。
ちなみに出会ったポイントは以下の場所。日本地図で見ると壮観です。
当時は6月15日、半月で400km弱、歩いてというのは凄いな…。
彼のTwitterも少し覗いてみたところ、徒歩や自転車やバイクで日本縦断・日本一周を実行中の人々がリアルタイムで多く存在する事を知り(ほぼ皆さんリアルタイムでブログを更新しつつ、お互いの情報網からオフ会もやっている!)、その中の1人、ゆーじろーさんのブログ「ゆーじろーの自転車で日本一周?+α?の旅」が面白く、過去から遡って読ませてもらっています。この人は、1日に150kmも走破する日がありつつ、出発に挫けて宿に停滞(「沈没」と表現(笑))するドキュメントもそのまま記録・公開していて、人間の強さ・弱さをあっけらかんと見せてくれる所に好感を持ちました。
また、ネカフェ・友人の家・ライダーハウス以外ではほぼ全て道の駅にテント泊、バーナーとコッフェルでの自炊等も詳細に記しています。なので全国各地の道の駅のかなり細かい情報がここにはあります。
自分も登山時に車中泊をする時、ツアー中に休憩・買い物をする時に道の駅情報を事前にネットで調べていましたが、こういう旅人さん達のブログが、今まで見た情報の中では最も役立つのではないかと思いました。実際北海道には「事前にこの記事を読んでいればあそこに寄れたのに!」という道の駅がありました。
新井紳吾君の日本縦断に遭遇した事、その他自転車や徒歩やバイクで日本じゅうを旅している人々を知った事で物凄く勇気をもらいました。
登山もランニングも、自分の意思で行程・ペースを決めます。撤退するも自由、進むも自由、全て自分で決めて行動します。知らない土地に踏み入る事が多く、日々天候も変わるため、ルーティンはあり得ません。そして何があっても自己責任。
旅人さん達のブログを読めば読むほど勇気づけられるのは、運動の形態や規模こそ違いますが、上記のような登山やランニングにも通じる点があるからです。何のためって自分のために決まってるじゃないかと。しっかり準備して望む、諦めない、そして進み続けるために諦める勇気も。
「歩いて何千キロも行けるもんなんだ」とか「途中でやめないで今も続けているんだなあ」とか、山を登りながら長距離を走りながらふとそういう事を思い出すと、それだけで力になりますね。もちろん、歩くのと自転車と、登山とランニングは全く違う運動なので、肉体的には相応のトレーニングを積むのが前提ですが。
しかし、生で出会うというインパクトには凄いものがあります。新井君、順調に進んで関東方面を通るなら、是非もう一度会いたいです。インパクトを与えてくれたお礼をちゃんとして差し入れもし、中山峠では「頑張って下さい!」としか言えなかったのできちんとエールを送りたいです。
※6月24日追記 リンクを飛んで下さった方はもうご覧になったでしょうが、新井君のブログ、というか旅のテーマがバージョンアップしたようです。
ゴミ拾い日本縦断 徒歩の旅
アドレスは同じですが、旅の目的そのものがもっと素晴らしくなりました。これはどこかでお手伝いしたい!!
※6月24日追記 リンクを飛んで下さった方はもうご覧になったでしょうが、新井君のブログ、というか旅のテーマがバージョンアップしたようです。
ゴミ拾い日本縦断 徒歩の旅
アドレスは同じですが、旅の目的そのものがもっと素晴らしくなりました。これはどこかでお手伝いしたい!!