2017年3月17日金曜日

また音楽を聴くようになった理由

ここ数年、あんまり音楽を聴かないようにしていました。
なぜなら、すぐドラムや作曲でマネしたくなるという弱い自分がいるからです。
でもお金を払って橋本学の作る物を聴いて下さるお客さんに対してそれは失礼だし、もうそんなのが許される年齢でもないし、恥ずかしい。

マネする事自体はいいんです。模倣に模倣を重ねていろんなものが混ざって変なものが出来上がっていけばしめたものです。
ただ、自分は器用であるため、表面的にはすぐマネできてしまいます。いろんなスタイルや誰々風とか結構整理整頓してあって好きなように披露できます。
スタイルを求められるような仕事でそれが喜ばれた事もありました。そもそも八方美人なので、それが求められたらホイホイやっていました。

でも本当は、そのやっつけ感と安易さが自分で絶対に許せない。 何かのスタイリッシュな演奏をしている自分が許せない!こんなのは自由じゃない!と思っていた時代もありました。
即興に向かう時は特に、その時ひらめいた事以外は全て嘘になります。ひらめき=かつてマネした〇〇フレーズ、の連続であった自分のドラムに一時期嫌気が差し、まずフレーズ単位でのひらめき方を一音単位に寸断したくなり、昔マネした〇〇フレーズが全く使えないように、よくあるドラムのセッティングを解体していました(→過去記事「2015年ドラム・セッティング改革のあゆみ」ギターの弦やピアノの鍵盤を組み替えるみたいな感じです。

その結果から生まれた、自分の知らない自分のドラミングが段々と好きになって行った事、そのままここ2年くらい良い録音を出せた事で、自分の演奏について色々な事が許せるようになってきました。
また、音楽を聴いて音楽を生み出していた過去の自分を許せなくて、音楽以外のものから音楽を作り出すべきだともがいていましたが、だいぶそれが自然な事になってきたというのもあります。

なので最近は、また音楽を聴くようになり、昔好きだった音楽の話をするようになり、ギャグで有名曲の一部をパロディにするのもありかなーとさえ思うようになりました。セッティングも超王道セッティングに戻しましたが、平気です。
スタイリッシュに演奏するのも、その時自分がそうしたくて、かつみんなが幸せになれるなら、それが真実だと今は思います。
ずっと自分を使ってくれている同業者の皆さんと、聴きに来て下さるお客様と、あとは長野移住のおかげだと思います。

って事で、次の記事で最近よく聴く音楽を紹介します。ほんとはこっちを書こうとしたけど前置きが長すぎたので分けました。

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