2014年8月30日土曜日

橋ワタシ学session「電光石火」を終えて


  橋ワタシ学session vol.4「電光石火」無事終了致しました。シナリオをノーミスで進行し全力でパフォーマンスしてくれたメンバー、ご来場下さった沢山の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

  今回は自分の企画では始めてのコードレス、つまり和音を出すピアノやギター等の楽器がいないサックストリオ編成に挑戦しました。未知のアレンジである為に試行錯誤の末いつにも増して譜面を書きまくり、事前にメンバーにPDF化した譜面データを送りつけ「読んどいて!」という、かつてないテンパり具合でした。

  当日もメンバーの読譜力と対応力のお陰で余裕を持ってリハを終了できたにも関わらず、本番前は緊張と「あのアレンジで本当に良かったのか」という自分への不信から、すきあらば逃げ帰りたくなっておりました。

セットリスト

1.Mercy Street (Peter Gabriel)
2.On The Street of Shibuya (Suguru Miyaji)
3.Hip Bop (Suguru Miyaji)
4.Future Jazz (Suguru Miyaji)
5.Recoda Me (Joe Henderson)
6.Iambic 9 Poetry (Squarepusher)
7.気球に乗って (Akiko Yano)
8.Gratitude (Manabu Hashimoto)

アンコール

9.Defensor (Manabu Hashimoto)

  当日の録音を聴きつつ、当時の感覚を思い出しつつの感想です。

  まず、宮地さんのエレクトリックサックスが想像以上にエレクトリックでありました(笑)。それは嬉しい誤算で、当日のトリオのサウンドが良い意味で読めなくなりスリリングになりました。千葉君もさすが、ウッドベースという、エレクトリックサックスに寄り添いづらい楽器ながら、適格なベースサウンドを瞬時に作ってくれました。
  お陰で、自分のドラム演奏が物凄くグルーヴに集中できました。個人的にこういう、フルショットが多用できる演奏を久々にしてみたかったので、満足しています。

  録音を聴いて一番驚いたのは、初顔合わせにも関わらず1曲目から揺るぎない無比のバンドサウンドがしていた事です。個性的な物というのは意図して作れるものではありませんが、ここまでインパクトのあるサウンドがいきなり出来てしまった事に驚きです。

  ただ、選曲がこのサウンドに全てマッチしていたかは反省点となりました。カヴァーしかりアレンジしかりです。ぶっちゃけ、他にやってみたい曲のアイディアが演奏後に出てきましたし。
後一つ反省点は、お客様目線から見るとセットリストにもう少し緩急をつけるべきだった事です。
  なんせ、ダンスもボイパもあり、エレクトロニクス使いのメンバーお二方、自分もループマシンを持っている。これ程贅沢な素材があるため、ライブ3回分くらいの「やりたい事」がアイディアとしてあり、それを無理矢理1回分にまとめたという強引さがリストに表れてしまったかなと。さすがに、お客様は疲れてしまったのではないでしょうか(笑)。

  今回のライブは、スマートに形に纏めてわかりやすく面白さを伝えるというより、バケツをひっくり返してアイディアをばら撒いた感じでありました。
  でもまあ、いいかと思います(笑)。なんせ今回のテーマは「エレキは不良」。まとまってはいけません!打ち破らねば!はい、十分に打ち破れたと思います。

  現代日本と世界各国の文化をリアルに作曲に反映させてシビアに音楽を作る宮地さんと、ジャンルに関係なく時代に即したコアな活動をする千葉君、そして実は一番時代の先端に敏感なダンサーWataru君とで、自分のやりたかったストリート的なごった煮感、文化と文化がせめぎ合う緊張感が表現できました。お客様には、単なる音楽鑑賞ではなく、文化のせめぎ合う現場がお見せできたと思います。自分のミスで動画が撮れなかったのが本当に残念!

  さて、橋ワタシ学session vol.5はピアノ田中信正さん、ベース安ヵ川大樹さんという豪華メンバーにお願いしてしまいました。一転してアコースティック、これ以上ない芳醇なサウンドをお楽しみ頂け…自分が一番楽しみにしております。11月5日水曜日外苑前ジマジンにて、いつもより少し遅く午後8時〜9時半でお送り致します。

2014年8月24日日曜日

チラシで振り返る橋ワタシ学session

                        橋ワタシ vol.1

                            vol.2 

vol.3

いやあ、何とも濃いメンバーだこと。

そして、まもなくvol.4


そういえば、ご本人より要望がありまして、今回のクレジット

”宮地スグル electric sax ”
とさせていただきます。

千葉君と僕も電子機器を使用するので、今回のセッションの裏テーマは

”エレキは不良”

にでもしようかな。

今週木曜日は外苑前で集会だぞゴルァァ!!

2014年8月15日金曜日

野沢トレイルフェス 後編

 エイドで相方の顔を見て、補給食のチップスターとコーラとポカリを戴き、残りの距離と時間を聞いた事で、奥底に眠っていたエネルギーが体じゅうに漲ってきた気がします。目の前のトレイルが平らな事がわかると、なんと走れてしまいました。
  とはいえ、長くは持ちません。走っては止まり走っては止まり。ただ少しでも走る事により、制限時間内にゴールできる可能性がある。残り5kmを1時間以内、全部歩きだと微妙に間に合わない。

  結構走れたな、あと1kmくらいかと思ったポイントに無情にも「残り3km」の看板が。こういう当てにならない無用な皮算用は身を滅ぼすと何度言ったらわかるのか。

  それでもがむしゃらに前に進みます。歩きじゃだめだ、競歩くらいのペースで。このあたりは全てアスファルト、しかもほぼ登りのみ。参加者の中でビリの方だったので周りに他のランナーもおらず、公道なのに通行人もおらず。そんな中、普段なら舗装路ではまず使わないストックを大仰に使いながら、なりふり構わず前進します。おっさんが全てを進む事に捧げているその姿はおおよそ人様に見せられる物ではありません。

 このコース、ゲレンデ駐車場脇を通ります。さらに、偶然ですが自分の車の前を通ります。まさにこのタイミングでそこに差し掛かったのですが、足が棒以下なのに自分の車に乗っちゃいけない奇妙な状況、こんな事普通に生活していたらありえないのになあ。

 ゴール前、大きく登っていくコースの先に見慣れた後ろ姿が。なんと先行した相方に追いついてきました。膝の事があるとは言え、そもそも登りは私の方が得意、下りは相方の方が得意なので、登り部分が多いエリアだった事から追いつけました。もちろん待ってくれていたためにここで接近しているのですが、これはまさかの同時ゴールが可能かもしれない!このペースならいける!ただ、相方は自分が追いついている事には気づいていません。
 あとコーナー1つ曲がればゴールまで一本道、という目の前に広がる光景は、ゴールゲートまでの長い下り坂。はい、下りですね。膝爆弾が追いつけるわけもなく、相方さんさようなら~となりました。しかしほんとに下り速えーなー!

 下りの階段の無い斜面はワルツの歩行じゃ無理。いったいなんだこりゃ?変拍子?いやフリーダム。なんでもいいや、転げ回ってでもゴールしよう。
 ゴールゲートではDJ?実況アナ?さんが名前をコールしてカメラマンが写真を撮ってくれます。左足一本でケンケンでゴールしてやりました。

                28km、完走です!!
 

 その夜は、Wさん、Nさんと私、相方とでWさんお勧めの蕎麦屋さんで打ち上げ。ランナー4人はお店の方に念を押されつつ全員大盛りメニューを完食。
 WさんNさんは共に4時間強での完走。さすが、鍛え方が違います。相方も単独ならもう少し速いタイムだったはず。膝爆弾野郎はレース中皆さんから心配されていたそうで、大変申し訳なかったです。

 泊りはWさんのご実家がなんと老舗の温泉旅館だそうで、そちらにお世話になりました。温泉がこれ程ありがたいと思った事はありませんでした。

 レースの感想として。まず、めちゃくちゃ楽しかったです。登山とは違い短時間でバリエーション豊かなコースを味わえ、山のスケールの大きさを感じられました。

 自分の事を振り返ると、まずコンディション作りが甘かった。筋トレとストレッチ、膝のケア、坂道トレーニングをもっと積まなければなりません。鋼の足を手に入れるために!
まあしかし、痛みを感じ始めた後23kmほど、根性だけでよく完走したものです。心が折れなかった点は評価しても良いかなと思います。
 ちなみに膝の方は翌日にはほぼ痛みはなくなり、もちろん演奏には何の支障もありません。トレーニングしたりレースに出たりは、故障をしない、スタミナのある体作りにも繋がります。今すぐという訳にはいきませんが、足回りをパワーアップしてまたレースに挑戦したいと思っています。

 最後に、今回お誘いいただいて素敵な旅館でおもてなしして下さったWさん、長野市から日帰りなのにレース後遅くまでお付き合い下さったNさん、Wさんを紹介してくれて膝爆弾に途中までお付き合いしてくれた相方、運営サポートして下さったスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

    以上、NTF(野沢トレイルフェス)でHBD(膝爆弾)の巻でした。

2014年8月13日水曜日

野沢トレイルフェス 中編

  騙し騙ししてきた右膝、後半最初の50m程の登りを終えると痛みが増してきました。膝爆弾はもう爆発寸前でございます。
  具体的には、膝を曲げると痛みが走る状態です。それが走るにつれ段々ひどくなり、足が曲げられなくなっていきます。

  登山口までの北竜湖畔のルートは、少し走っては歩きを繰り返して進みます。膝がこんななので、いっそ早く登山道に入って現状を脱したいとすら思いました。

  相方は昨年やはり膝を痛めましたが現在は克服して鋼の膝を手に入れているため、普通に走れば自分より速いペースなのですが、ここまでまだ同行してくれています。

  2度目のエイド(給水・補給食ポイント)を過ぎたらいよいよ小菅神社・奥の院までの500m急登。どちらかというとランニングというより登山なので得意な分野です。

  登山道に入ると目の前に石造りの古い参道がドーン!しかも一直線で両サイドには巨木の列。圧巻です。
  膝はだいぶ曲げられなくなっていますが、急登萌えな我々はザクザク登って行き、息切れした他のランナーを何人か抜いて進みます。右膝を庇うために左足メインで身体を持ち上げて段差を登ります。

  今回の膝痛、ランナー膝の特性を知っていたので実は想定内でした。前半部で痛みが出ても登山部分では歩けば良い。問題はその後の下り、膝痛に最もきつい急降下です。まさに山場が山場になるであろうと想定しておりました。
  ともかく、この日のテーマは「膝爆弾とナカヨク」。

  しかしこの登山道は凄い。階段が途切れる事なくひたすら急登。山頂付近の鎖場や岩場では俄然テンションが上がり、レース中である事を忘れて猿のように登りました。

  やっと地形が平らになり奥の院らしき建物に着くのかと思いきや、目の前に「ここから下り急斜面」のような看板。奥の院はコース上に無いだと。まさかのスルーとは!いやはや、奥の院にも程があると。

  そう言えば登攀中にClif Shot Gelという少量のゼリーのようなものを補給食として飲みましたが、このシトラスフレイバーがなんとも凄い味。学校給食でパンに塗る「マーシャル」を思い出しました。あれを直に飲んでいるような感じで。でも結局そのマズイのがまた食べたくなり、下りでもう一本空けました。

  下りになると、下りに強い相方には先に行ってもらいました。下り切ったエイドで待っていてくれるとの事、ありがたい。私の右膝爆弾は登り切った所で既に爆発、火を吹いております。この状態で高低差500m分の階段を下る、さてどうする?

  想定内なので気落ちする事もなく文明の力「ストック」を装備、階段ではストックを先に突いて右足を伸ばしたまま下段へ下ろし、最後に左足を下ろす歩行法を使います。トン・デン・ドン…トン・デン・ドン、リズムに乗ってしまえばスピードも生まれる。3拍子、ワルツだワルツ!BPM120定速をキープせよ。
  もはやランニングとは程遠いですが気持ちは折れる事はありません。前に進める限り完走はできる!今回のレース中、リタイアは微塵もよぎりません。

  ふと前を見ると、同じように片足を伸ばせないで一段ずつ降りているランナーが幾人か。後ろにも、ストック無しのおじさん、太い木の棒をストック代わりにしたお兄さん他数名。
  ああ、みんな膝爆弾が爆発した人々だ。うん、わかるわかる。曲げると痛いのよね。

  この中の何人が事前に膝痛を想定していたかわかりませんが、少なくともこの場ではストック使いで膝以外は異様に元気な私が一番ハイペースだったので、膝痛な人々を何人か抜いて行きます。お互い見るからに同じ症状なため、声を掛け合い労います。
  まさに一期一会の膝仲間。結局はコンディション作りに失敗した組なのですが、なんでしょうかこの連帯感。
  いやー、ランニングはちゃんとやらないと体に悪いですねー皆さん。

  エイドに辿り着くと相方が待っていてくれました。レースだし記録が残るのだから先に行ってくれていてもいいのに、心配で顔見るまで待ってくれていたとの事。なんとありがたい。しかしそこで新たな情報が。なんでも残り5kmを1時間でゴールしないと制限時間に引っかかりタイムが残らないらしい。自分はともかく相方には先を急いでもらいました。

  再び1人になり、後は嫌らしいアップダウンをゲレンデまで。さて膝爆弾が火を吹いた自分は制限時間までにゴールなるか!?あまりに長いので三部構成へ。次回終章!

2014年8月12日火曜日

野沢トレイルフェス 前編



 NTF = 野沢トレイルフェス に参加して参りました。

 出場したのはロングの部・28kmのコースです。野沢スキー場のゲレンデと近隣の山を28km走るというもの。

 相方の会社の同僚で数々のトレイルランニング・レースに出場経験のあるWさんからのお誘いに相方共々乗っからせて頂きました。

 レース2週間前と1週間前にそれぞれ、勝手知ったる千葉県鋸山へランニングの練習に行きましたが、私は2度ともトレーニング中に右膝が痛くなるという症状が現れました。
ネットで調べると、典型的なランナー膝というもので、原因は筋力不足とランニングフォームの歪みによるものだそうな。
慌てて筋トレしても付け焼き刃なのはわかっていましたが、とりあえずやれる事はやり、テーピング等予防もして本番を迎えました。

 受付で同じ28kmの部門で走るWさんと、お友達のマウンテンバイカーで長野在住のNさんと合流。スタートはスキー場ゴンドラで向かった「やまびこ駅」から。天候は曇り、日照が無く涼しい、走りやすい気温です。

 さてスタートからは13kmほぼ下り。本来なら手放しで大会の雰囲気を楽しめるはずのスタート直後、500mも行かないうちに、やはり右膝に違和感を覚えます。痛みはありませんが、何か軋むような重たい感じ。あまりに早い異変と、あと27・5kmどうすんのよという現実に一旦目をつぶり、とりあえず前へ進みます。

 開けたゲレンデを下り、途中登りを挟んだ林間コースを抜けて再びゲレンデへ。この辺りから急降下ゾーンに入ります。
膝の嫌な感じとは裏腹に目の前に現れたのは絶景!写真が無くて申し訳ありませんが、急斜面を雲海に向かって突入して行くかの如く進みます。この辺りは湿った粘土質のルートなので気をつけながら、時にはしゃがんで滑り降ります。

 それにしても野沢の、いや、長野県の山のスケールの大きさに圧倒されます。絶景とスケール感、自然の空気感を味わえるのがトレランの醍醐味です。

 コースが複雑なのでポイントでスタッフの方が誘導しつつ声援を送って下さいますが、白鳥のかぶり物をしたお兄さんのいるポイントで前半終了。うーん、騙し騙ししてきた足はじわじわと痛みを増してきたぞ。あと15kmほど騙し続けねばなりませんが、この先には標高500mの急登登山が控えております。続きは後半へ!

2014年8月2日土曜日

太郎

  現在、衣装の事でひとつ懸案事項があります。

  話は先月、以前共演させて頂いたコンテンポラリー・ダンスを主に演じるダンサーの山﨑麻衣子さんから、8月31日神楽坂にて行われるソロ公演での客演依頼がありました。

  私の出演はワンシーンのみ、さらには太鼓を肩から下げて移動しながら叩く、マーチングのようなイメージだそうで。小物も使えるとありがたいとの事。
  スネアを下げるストラップはなんとかするとして、小物のマウントも手作りでどうにでもなるとして、さてどんな衣装でどんなキャラを演じればいいのか??

  ちょうど先日、ライブ用の衣装を何着か購入しました(スーツも新調したのでどなたかスーツ着用の仕事下さい)。その折、赤白縦ストライプのシャツを買いました。

  キャラ作りを勝手にイメージしていると、ふとその衣装の事が頭をよぎり、それらの要素が結び付いてある特定のキャラが像を結びました。

                        スネア + 赤白ストライプ + 関西人(兵庫県出身です) = …














                       お前か!!!

  ある意味世界観台無しにしかねないですからね。ちょっと提案だけしてみます。可動式まゆげどうしよ…。

  せっかくだから「くいだおれ太郎」をwikiで調べてみたら

1992年に阪神タイガース優勝の可能性がいよいよ目前まで高まると、何処となく当時の阪神のスター選手亀山努に似た太郎が、前回の優勝時に熱狂した阪神ファンらにより道頓堀に投げ込まれたカーネルサンダース像の代わりとして狙われ、道頓堀に投じられるのではという声がマスコミで報道され始めた。そのため、「わて、泳げまへんねん」と書かれたふきだし風の看板が添えられ、浮き輪に水中眼鏡という特別コスチュームに変更された(なお、1992年の阪神の順位は3位に終わった)。…

  ピンチから笑いを取りに行く根性と、阪神の失速は関西ならではですね。