2013年6月29日土曜日

Spotlight Collectors



 私橋本学がドラム・パーカッション・作曲・音源制作をし、10代のダンサーであるWataru、Natsuがダンスで魅せる企画です。

 以前から度々共演しているWataruはお馴染みの存在。初共演の頃は確か中学生だった彼も今や高校生、すっかり大人のダンサーになりました。
 その彼は一昨年、参加チームがWorld Hiphop Internationalというダンスのコンペティションで国内優勝を遂げ、なんとラスベガス世界大会では第2位を獲得しました。

その後チームを離れ、自らの道を模索しつつ、さらにダンサーとしての幅と技術を伸ばしています。独特のリズム・メロディの解釈を炸裂させる彼のダンスを堪能して頂きたいと思います。

 一方Natsuは、ラスベガスで2位になった時のチームメイト。橋本は度々ステージでその姿を目にし、華やかさとその存在感がとても印象に残っており、今回是非共演をとお願いしました。
彼女にとって今回のような生楽器との共演、即興を含む演技は初めて。初の緊張感とそこから生まれる凄味のようなものを体感して頂ければと思います。

 私といえば、今回は打楽器演奏の他、作曲・音源制作に心血を注ぎました。以前作曲したものもありますが、今回の企画のためにダンサーの彼らの動きをイメージした書き下ろしオリジナルを楽しんで頂きたいです。
 また、恥ずかしながら少しだけ踊る予定です。気合いを入れて練習致します。

「Spotlight Collectors」CM
 
 この企画の目的は
・踊りから音楽が聴こえてくる
・音楽から踊る姿が浮かび上がる
 この二つを限りなく近づけ、音楽家と踊り手の垣根が取り払われる瞬間を目の当たりにして頂く事です。
 そして何より、めちゃくちゃ楽しいエンターテインメント・ショウに仕立て上げたい気持ちでいっぱいであります。

 こちらの企画は、練習動画等、本番までの道のりを随時こちらのブログでレポートしていく予定です。
                     Spotlight Collectors
            feat.Wataru,Natsu,Manabu

           8月18日 日曜日 14:00〜15:30
           料金:2000円 小学生未満無料

               会場:STUDIO443
       日暮里・舎人ライナー赤土小学校前駅徒歩5分
            (その他行き方あり、詳細はリンク先をご覧になって下さい)

*メールでご予約のお願い

 席数に限りがあるため、予約なしで当日ご来場のお客様には立ち見、最悪入場制限もやむを得なくなる可能性があります。なるべく早い段階でメールでご予約をお願い致します。

 ご予約はこちら    gaku5176@gmail.com   まで、お名前・何名様かをお知らせ下さい。よろしくお願い致します。

2013年6月28日金曜日

橋本学=田中信正duo

 自分の企画が立て続けに二つありますので告知致します。

 まずは「橋本学=田中信正duo」。

 「この人ともっと一緒に演奏してみたいなあ」と思っていると、予想外に先方から呼んで頂ける事がたまにあります。信正さんは知り合ったのはもう10年以上前ですがななかなか共演の機会がありませんでした。ところが昨年、某レコーディング~ライブと久々に共演する機会があり、ジャズにとどまらない、またご本人の人柄そのままの非常にユニークでびっくりさせられる演奏に触れ、自分の未知の部分も引き出され、「ああ、もっと演奏してみたい!」と思うようになりました。
 いつ声をかけようかもたもたしていたら、なんと信正さんからduoのお誘いが。それが4月の話で、いざライブをやってみるとそれはそれは楽しく、今度は是非自分から誘おうと思い、この企画に至りました。
 ものすごく売れっ子で、各方面から絶大な支持を受けている方です。なかなか貴重な機会だと思います。

 ライブタイトルは「○○狂時代」。現代は価値観があまりに多様化しすぎ、人類が一つの目的に向かって自ら変化をする事が大変難しく感じます。「○○」の部分がどうしても見えない。しかし模索しなければ問題は解決しない。なにか少しでもこの日、「○○」のヒントだけでも見つけられれば、と思います。

 と偉そうにいいながら、チャップリンの曲をやるので「黄金狂時代」のパロディー・タイトルをつけたかっただけです。すみません。





                    田中信正・橋本学duo

                      7月9日火曜日 
                外苑前Z・imagine  pm7:30〜9:00
                  
                   charge ¥2500 学割¥1500 

                         場内禁煙 

2013年6月4日火曜日

甲武信ヶ岳(2475m)

 自分の史上最もきつかった登山をやってきました。以下ヤマレコより転載。

 

コースタイム

 6:55道の駅みとみ-7:20近丸新道登山口-9:40徳ちゃん新道合流-11:40木賊山山頂-11:55甲武信小屋-12:20甲武信ヶ岳山頂

12:50甲武信ヶ岳山頂-13:30木賊山山頂-16:30徳ちゃん新道登山口-17:00道の駅みとみ

感想/記録

みとみを出発、人気の山の割には人は少なかったです。

1番右の山と、その奥まで登ります

 マップのGPSデータの方にはエラーが出て直進していますが、実際は迷うことなく近丸新道入口から登攀開始。途中沢を渡るまでは傾斜も緩やか、崩落箇所も慎重に行けば危険には感じませんでした。下を見ると…ですが。

気持ちの良い軌道跡

 沢越えの直後から一気急登。歩幅を小さく急がず、しかしなるべく休まず登りました。ペースが早すぎると確実にバテる、結構な急登です。

 徳ちゃん新道との合流点付近は、シャクナゲのトンネルをくぐる独特な登山道。ただしシャクナゲ自体は落ちてしまったのか、あまり見られませんでした。
 まだまだこの時点では足腰も元気。たまに絶景スポットがあり、車を停めた広瀬ダム付近が見え、歩いてきた行程を俯瞰することができました。

 
湖の手前の白い所から歩いてきました。これで登りの半分くらい。

 そろそろ足が疲れてきたな…と感じ始めてから、木賊山山頂までが長かったです。しかもまあまあの急登。自分は下りでものすごく体力(脚力)を消耗するので、こんなところでへばってはいけない!と自分に言い聞かせていました。

 やっと木賊山山頂着。標高2469mなのに山頂は木々に囲まれ、森林限界ってどうやって決まるんだろうかと思いながら先に進みました。ちなみに少し手前に山頂クラスの絶景ポイントがありました。
疲労記録

 木賊山からは一旦下り始めます。それが結構な下り。途中で甲武信ヶ岳が姿を見せます。形の見事さに感動する一方で、「うわーまだあんなに登るのか」というのも正直思いました。

あの上まで行くのかよ…

 100mほど下って最後雪道を慎重に下りきったら甲武信小屋に到着。トイレをお借りし水をいただきました。どう考えても車で近づけないこんな立地で、ここまで立派な設備を管理・維持されている事に驚きました。

 行動食と水分を補給したら山頂を目指して再び登ります。鷹ノ巣山の「ヒルメシクイノタワ」からの最後の登りを彷彿とさせる急登。きついけれども登頂の快感のために頑張る。甲武信ヶ岳はとにかく「たたみかける」山という印象です。

 12:20ついに登頂。曇りでしたが近場の山々、南アルプス、八ヶ岳連峰あたりまでは拝めました。

ハードすぎて偉そうになる

浮世絵のような富士山

なでる

 曇空もまた良いものです

 昼食をとり、時間も時間なので12:50下山開始。

 ストックを使っての下山で、しばらくは足も自由に使えていましたが、本当に下山時の足の消耗に弱く、この日もしばらくすると足の疲労がピークに達しました。土に埋もれた岩や木で足を滑らせ踏ん張りがきかずに二度ほど尻餅をつき、ペースがあまりに落ちてしまったため、途中から同行の相方にトップを代わってもらいました。
 下山時は徳ちゃん新道を使いましたが、足の疲労で意識が朦朧としていて、風景の記憶はあいまいです(笑)。

 やっとの事で徳ちゃん新道登山口へ。屋久島30kmトレッキングと雲取山日帰りの時も足の疲労で参りましたが、ここ甲武信ヶ岳は一番きつかった。自分の持つ足の機能、スタミナを100としたら150を要求された位きつかったです。膝が笑うどころか両足全部が大爆笑して気がふれてしまうレベル。そういう意味では、レベルは低いですが自分の力を出し切れて(使い果たされて)大満足な山行でした。

コース状況/その他周辺情報

  近丸新道の崩落箇所は、砂状のため踏み込みながらゆっくり歩行すれば問題なかったです。ロープもあります。
 アイゼン・グリッパー持参でしたが、残雪は木賊山~甲武信小屋間に数箇所、凍結していなかったので登山靴のまま歩行しました。強いて言えば甲武信小屋手前数mの下りが少し滑りやすいぐらいですが、雪の無い部分を歩けば問題ありません。
 どちらかというと下山時のザレ場の方が滑りやすく、疲労で踏ん張りもきかずに二度ほど尻餅をつきました。

下山後、「不動小屋ドライブイン」でよもぎ餅(2個155円)と山菜そば(630円)いただきました。よもぎ餅はとれたてのよもぎの香りが鮮やかで、そばにはコシアブラの天ぷらをサービスしていただき、とても美味しく、疲れた体に染み渡りました。

動画 

 今後、山頂で何らかのソロ演奏をした動画をシリーズ化していきます。まずは今回甲武信ヶ岳におけるドラムンベース曲「2475Kobushi'n'bass」。この頃はまだ元気でした。



2013年6月2日日曜日

ジャズとは?〜ピットインでボイパをやる意味〜

 教則ブログの方に「○○ドラマーと名乗らない方がいい」という記事を書きました。関連して今でも「ジャズ・ドラマー」にカテゴライズされてしまう自分が「自分の考えるジャズ」を述べてみます。

 何故橋本がジャズをやり始めたかというと、「かっこいい硬派なフュージョンがやりたくて、そのためにはジャズの即興を勉強する必要がある」と思ったからです。
 で、ジャズ研に入り4ビートのスウィング、スタンダードというものを知り、始めたからにはかっこいいジャズがやりたくて自分なりに模索しました。
フュージョン狂だった頃からジャズを実際に演奏するようになった以降も一貫して、ジャズの魅力というのは自分にとって非常に限定されたものでした。それは「プレイヤーが興奮してギリギリのスリルを求め、崩壊一歩手前にまで行き着いたサウンド」でした。このサウンドは自由な、貪欲に何でも取り入れる実験精神の結果です。これこそがジャズだと思っていたので、4ビートでなくても良いし、電気楽器を使っていても良い。スタイルは何でも良かったのです。
 そんな思いが強かったので、プロになってから実際スリリングなバンドに多数呼ばれ、幸せな事に何度も忘れられない経験をさせてもらいました。ある意味、一つ目の夢は叶ったとも言えます。

 しかし最近、そのようなスリリングな魅力以外に、ジャズはもっと大切な魅力を持っているのではないかと思い始めています。

 それは、ダンス・ミュージックとしてのジャズ、エンターテインメントとしてのジャズです。
 スウィング・ジャズの時代、ジャズは紛れもなくダンス・ミュージックでした。いにしえのジャズ・ミュージシャン達は皆、一流のエンターティナーでした。
 時代が進み、ジャズに実験精神が増えれば増える程、ダンサブルなグルーヴ、エンターテインメント的要素は本当に薄れてしまいました。例外としてジャコ・パストリアスのようなエンターティナーでグルーヴ・メイカーもいましたが。
 そうして世界的に、現代ジャズの多くはただジャズ・ファンと楽器演奏者のためだけの音楽になってしまっているように、最近特に感じます。

 この現代ジャズ事情は自分にとって結構辛いものです。それを鑑て、自分を「ジャズ・ドラマー橋本学」と決して名乗らないのは、橋本学が楽しませたいのはジャズ・ファンだけじゃなく、お客様もノン・ジャンルであって欲しいからです。誤解を解く目的と自戒する目的との両方があります。
 もちろん、実験精神を極めた先人のミュージシャン達の遺産のお陰で今の自分があるのだし、それを「かっこいい、自分もああなりたい!」と思ってドラムに向かったお陰で今、なんとかお金を戴ける立場にいられていると思います。感謝の念は尽きた事がありません。

 しかし、これからの自分は、先人から学んだ自由で貪欲な実験精神に加え、グルーヴがダンサブルである事、自分自身がエンターティナーである事を決して忘れないようにして活動していきたいと思っています。

 最近自分が、日本のジャズ界を代表するライブハウス、新宿ピットインでボイパなぞやるのはこういう訳でした。