2015年6月27日土曜日

橋ワタシ「野」終了!

 アフロはいわきのカプセルホテルで無銭宿泊をしようとして強制労働のため、今回は橋本学直筆です。

 橋ワタシsessionもvol.9まで来ました。今回は初の試みである自分以外全員管楽器。音域の知識も全く無いまま強引にアレンジを進め、さらにはとにかくドラムが楽しい曲をセレクトしてしまうという傍若無人な専制君主リーダーセッションを決行しました。ご来場して暖く見守って下さったお客様には大変感謝申し上げます。


 なかなか、圧巻の絵づらでございます。

1.Led Boots
2.Red Barron
3.森田・太田デュオ
4.テグメンタ
5.関島・橋本デュオ
6.Superstition
7.Bamboo Grasses@鎌倉華蔵院
8.からまわり

アンコール・荒地(ドラムソロ)

 第一の感想は、皆さんアンサンブル力が異常に高い。タイミングとアーティキュレーションと音量バランスが最初から整っておりました。打楽器も常にブレスを意識しないとだめですね。
 そして、特に関島さんのテューバ(公式サイトの表記に合わせました)の効果が大きかったですが、全員管楽器というのはこんなにもあったかいサウンドになるのかと。しかしフニャフニャしているわけではなく、確固たるアンサンブルにしっかりと包まれている心地よさがありました。

 ドラムが活躍できる曲ばかり選んだので(笑)叩きまくりましたが、アンサンブルはびくともしない。狙った通り、タフなメンバーの皆さんはしっかりと根を張った「野」でした。レッドブーツとスーパースティションは両曲わけのわからないドラムパターンであるにも関わらず最後までグルーヴが崩れませんでした。
 
 ただ、今日のメンバーは輪をかけて自由な精神を持つ人たち。森田君と朱美ちゃんはデュオに関しては二人にお任せしましたが、まさかパーカッションデュオからスタートするとは!その後はゾクゾクするフリーインプロビゼイションに突入しました。
 お客様に反響があった点の一つが関島さんの使用した青い謎の楽器。管の中で何かが上下してカエルの鳴き声のような音がする?なんとなくワウやディストーションのようなエフェクトがかかった気もおこさせる摩訶不思議なサウンド。高円寺の円盤というレコード屋で「けっこう使える」という張り紙とともに売っていた手作り楽器だそうです。あまりにお客様からその楽器の感想を受けたため「この楽器がこんなに喜んでもらえたのは初めて」と関島さんは言っていました。

謎の楽器使用の瞬間!

 いやー、いつもですが、今回もめっちゃ楽しかった!

 早速ですが次回はついにvol.10、チラシはこちら。




2015年6月20日土曜日

ベジタリアンのための自作ラーメン・完全版レシピ

 この度、長年研究を重ねてきました動物性食品不使用・ヴィーガンラーメンがついに完成しましたので発表します。

 初めにお断りしますと、私橋本学は別にベジタリアンではありません。その証拠にこの一年以内に食べた「動物性食品使用」ラーメンたち。

     蒙古タンメン中本・冷やし味噌特盛!

            元祖長浜屋!

      なんとスイスでもラーメンを!

 ただ、自宅で料理をするに当たりここ3年程、マクロビオティックをベースにした玄米菜食をしています。ついでに申し上げると動物性食品(肉・卵・乳製品・魚など)を家で摂らなくなってからの方が疲れにくくなり、体も軽く良い事ずくめでした。
 そうすると、やはり動物性不使用ラーメンを作ってみたくなるもので、自宅で日々研究を重ねてまいりました。スープは早い段階でそれっぽいものが完成していたんですが、問題は中華麺をどうするか。市販の中華麺には卵が練りこんであります。乾麺うどんでチャレンジしたものの、ただの中華うどんでした。


 しかしここにきて、なんと「パスタを重曹でゆでる事で中華麺になる」という情報を入手したのです。参考にしたのはリンク先のまとめサイト。
 正確に言うと、「重曹で茹でることにより、パスタがかんすい臭くなる。これこそ茹でた中華麺の香りである」という理屈です。これは化学式でも証明されており(2NaHCO3=H2O(水)+CO2(二酸化炭素)+Na2CO3(炭酸ナトリウム))、実際にかんすいが発生するそうです。
 では早速作ってみましょう。レシピの分量は二人前です。

 まずはオリジナルスープから。ネギをごま油でフライパンで炒め、焦がします。筆者の趣味で「かおたん」「喜楽」インスパイヤの日式台湾風です。

 ネギが焦げてきたタイミングでにんにく2かけ・生姜をみじん切りにして投入。写真はにんにくの醤油漬けですが、普通のにんにくで大丈夫です。焦がしネギ・にんにく・生姜でかなりの中華風味が出ます。

 生姜にんにくに火が通ったらお好みの具材を投入します。写真はえのき・ピーマン。えのきの風味が中華スープに相性が良い気がします。

 続いてゆで汁セッティング。以下の食用重曹を使いました。

 参考資料によると重曹の量によって麺の「かんすい臭さ」が変わるそうで、これもお好みです。二人前で大さじ3ぐらいは入れました。パスタを茹でます。

 茹で待ちの間にスープの続き。先程の炒め物を手鍋に移し、作りたいスープの分量だけ水を入れて加熱しつつ、塩・胡椒・醤油・てんさい糖で味を調えます。醤油はスープに色がつく位の方がラーメンぽくなります。
 あと、個人的に市販のラーメン・外食のラーメンには旨み調味料容認派なので、市販の無添加植物性旨み調味料を大さじ4/3ほど足しました。以上、スープは完成。写真はアレですが味は良いです。

 パスタ指定の茹で時間にのっとり麺上げ。天空落とし(古い)でもなんでも好きな方法で湯切りして下さい。なんと、かんすい臭い!ほんとうにこれはパスタなのか!?


 丼にスープを注ぎ、麺を泳がせます。仕上げにも胡椒をトッピングして完成です。今までの自作ラーメンには無いラーメンオーラを感じます。

 濃厚な植物性コク、まごう事なき中華麺の香りと食感!そして絶対に体に良くてもたれない。夜中にどうしてもラーメン、という時には良いんじゃないかな?

 ちなみに最近、乾燥大豆ミンチと豆板醤・味噌・すりごまでベジ坦々麺スープも開発しました。

 北海道風味噌ラーメンの場合は味噌投入後、にんにく・生姜をすりおろしで最後に加えるとそれっぽくなります。もうベジラーメン屋やろうかな。

2016年1月30日・追記

 ベジ料理B級グルメ部門は別ブログとして独立させました。調味料や市販品、もちろんレシピも今後紹介していきます。
              ↓ ↓ ↓








2015年6月12日金曜日

橋ワタシvol.9「野」の話聞いてきてやったぜ


待たせたなレディース&ジェントルメン、オレは今クニ三上トリオのツアーにくっついてトラベルしてて忙しいんだ。だけどしっかりインタビューをゲットしてきたぜ。今日は6月25日、橋ワタシ学session「野」の話を聞いてきてやったぜお前ら!
 関係ないけどいわきにもカプセルホテルあるんだな。いい町だ。これこそファンクだ!



 Dr.M  よう、ツアーはどうだい?

 橋本  楽しいですよ。それよりワゴン車に勝手に乗るのやめてくれませんか?

 Dr.M  いい車だ、昔ファンクバンドで車中泊ツアーをした時代を思い出しちまったよ。

 橋本  ホテルとか取っていませんが寝る時どうしてるんですか?

 Dr.M いい質問だ。カプセルホテルがあればもちろんチェックインだ。なければ今はインターネット・カフェがある。それもなければ、ロードサイドに「ミチノエキ」ってあるだろ?クルーのオヤジさんとフレンドになれば屋根付きのエリアに泊めてくれるんだぜ。これは重要なインフォメーションだぞお前ら。それさえなければキャンピングカーだ。

 橋本 うちのワゴン車で寝てるのかよ!


 Dr.M ネクストプランの話をしてくれ。

 橋本 次回の橋ワタシsessionは「野」。個人的なイメージで、ものすごくたくましい、生々しい、それでいて地に足がついた表現のできるメンバーが集められたという思いをタイトルにしてみました。植物や、そこに暮らす生き物そのもののようなイメージです。


 Dr.M お前以外ホーンプレイヤーだけなんだな。

 橋本 管楽器、吹き物というのは息使いがダイレクトに音に出ます。打楽器同様、空気を振動させた表現がそのまま客席に伝わるので、極めて生々しい演奏ができるのではないかという狙いがあります。

 Dr.M  クルーもツワモノ揃いだ。一筋縄ではいかないユニークなプレイヤーばかりだぜ!

 橋本  ジャズの基本をしっかり押さえた上でフルート奏者の概念を超えた活動をする太田朱美ちゃん。ずっとRisk Factorという彼女のバンドに参加していますが、これほどタフで好奇心旺盛なプレイヤーはなかなかいません。
 森田修史君はここの所共演も増えていますが、それに加えて彼のもう一つのライフワークである農業の現場に何度も混ぜてもらいました。彼ほど「野」に向き合っているミュージシャンは他に知らず、それがまた音楽にも還っていると感じます。
 そして関島岳郎さん。まだ共演は2回だけで、実はお互いまだよく知りません。しかしそれが狙いです。未知数だからこそのワクワクがたまりません。チューバ、カシオトーン、笛etc、もの凄く引き出しが沢山あり懐の深い方なので、とても楽しみです。

 Dr.M  初めて見る編成で全然予想できねえんだけど、いったいどんなソングをやるんだい?

 橋本  1曲だけ事前にバラすと、ジェフ・ベックの「レッド・ブーツ」をやります。

 Dr.M  あれか、オレがズレた曲か!はっはっは、オレができなかったからお前さんにゃ無理だな!

 橋本  うるさいよ、ドラムの仕事してない奴に言われたくないわ。

 Dr.M  なあ、その日ツインドラムにして2人で叩かねえ?お前がしくじってもオレがカバーすりゃ大丈夫じゃん?

 橋本  アホか。

 Dr.M  ギャラはバンク振り込みでいいぜ。詳しくはエージェント通してくれ。

 橋本  ギャラ取るんかい!

 Dr.M  じゃあ今日はサンクス、ツアー頑張ってくれよ。オレはこれからジョブだ。

 橋本  東北で?まさかドラム仕事?

 Dr.M  イワキのカプセルホテルでフロントマンとフレンドになったらよ、クルーが足りないみたいでスカウトされちまった。なんとマネージャーのジョブだとよ!マネージャーのファーストジョブはタオルのチェンジだ。まったくオレみたいなハイ・アビリティなパーソンはどこに行ってもヘッドハンティングされちまうんだ。

 橋本  それバイトだと思うよ。


2015年5月28日木曜日

橋本学trio 5/22ライブ後スペシャルインタビュー

 レディース&ジェントルメン、オレだ。ヤツのトリオ・ギグに行ってきたぜ。
ガイエンマエのアジトはオレも前にギグをやったから場所はわかるんだ。早速メトロにライドオン!するはずが金がなくてウォーキングしたらやっぱりベリーファーだったぜ。でも今こんなアプリがあるんだな。こいつのおかげで退屈せずに済んだよ!


 ライブはどうだったって?そりゃあ最高だったさ!MCなし、ストーリー仕立ての90分。まるでシアターにいるみたいだったぜ。これでポップコーンがあれば言うことナシだな!

 今日もお前らのためにインタビューしてきてやったぜ。

  Dr.M よう、おつかれさん。ナイスプレイ、ビューリフォーステージだったぜ!

  橋本 ありがとうございます。わざわざ10キロも歩いてきてもらい、がっかりさせなくて良かったです。

  Dr.M お前さんとしてはどうだったよ?今日は。


  橋本 はっきり言って賭けのようなステージでした。時間も一切見ずに、お客さんへは最小限の示唆しかせず、自分達しか知らないストーリー展開に沿って「架空のオーケストラピット」を演じました。後は聴く人々の想像力に委ねるのみでしたからね。
 でもメンバーは好演してくれたし、言葉にならない程良かったとのご感想も複数戴けたので、やはりこの試みは間違っていなかったのだと大変嬉しく思いました。

  Dr.M だいたいなんでこのプランにしたんだ?音楽ライブは普通ただ音楽をやるだけだろ?

  橋本 それにはまず、橋本学trioを2年間休止した意味から話さねばなりません。休止した理由は、メンバーに原因はなく自分がリーダーとしてライブをやる意味をもう一度見直すためでした。ソロ・ライブや橋ワタシsessionを2年やった結果、このトリオをより客観的に見られるようになりました。じゃあこのトリオの一番の持ち味は?トリオでライブをやる意味は何だ?というと、全部説明し切らずに余白を残した表現を楽しんでもらうことだと。音楽だけで完結させない点が劇伴やサウンドトラックの意味あいと共通点がある事に気づきました。


 物語をクリアにしてしまえば、場面場面に配置した選曲が俄然意味を持ってきます。ただ我々の音を浴びるだけでなく、聴き手が音を触媒にして、曲の並びから物語を紡ぐ事をも楽しんでいただけるようになれば、このトリオでライブをやる意味もはっきりしてきます。聴く側がイメージする物語は僕の考えた筋書きと違っていて当然で、それは思い思いに楽しんでいただきたいです。触媒を作らせたら誰にも負けない自信を自分はこのトリオに持っています。

  Dr.M わかる、わかるぜブラザー。オレらミュージシャンはついついオーバープレイしちまうんだ。だが自分がオーディエンスになると案外聴きながらいろんなことイメージしてるんだよな。聴いてるだけじゃねえんだ。シコウ、リョウジはそういうプレイがピカイチだな!

  橋本 彼らは特に音で示唆する事に長けていますね。さらには僕のドラム演奏から驚く程の情報を読み取ってくれるので、僕自身もわずかな示唆で済みます。彼らは示唆が服を着て歩いているようなものです。

  Dr.M どっかで聞いたフレーズだな。ともかくお前のドラムもよかったぜ!

  橋本 ありがとうございます。

  Dr.M お前はギグがたくさんあってうらやましいよまったく!オレみたいなユニークなドラミング・スタイルだと日本でやってくのはディフィカルトだ。

  橋本 お前自分の国でも演奏の仕事ないから御徒町にずっといるんだろ?

  Dr.M その通りだ。最近ではお前さんのインタビューがオレのメイン・ジョブだ。これからもよろしくな!オレのインタビューにはファンもいるんだぜ。

  橋本 オレのインタビューじゃないっつうの。ドラムで頑張りなさいよあんた。

  Dr.M ネクストギグはいつだ?

  橋本 橋本学トリオとしては8月12日水曜日、ここ外苑前Z.imagineであります。その前に橋ワタシ学session「野」があります。6月25日木曜日ですね。

  Dr.M おっ、タイムイズオーバーだ。

  橋本 ブログ用にメンバー3人の写真を撮ってもらいたいんですが、僕は楽器を片付けなきゃな…。

  Dr.M オレにまかせな!シコウとリョウジの分はオレが個別に撮っといてやるよ。

  橋本 ありがとうございます、助かります!

  Dr.M そんかわり仕事くれよな!じゃあ後で!


2015年5月13日水曜日

対談 橋本学×Dr.M 「旅する彫刻」

 来たる5月16日より、全国的にファンを持つ木彫家・はしもとみお「旅する彫刻」展が蔵前gallery kissaにて行われる。オープン前日5月15日金曜日、はしもとみおの実兄の打楽器奏者橋本学、テルミン奏者トリ音、ガットギター奏者前原孝紀の三者によるプレオープン・ライブが企画されている。今回もおなじみ、4月の来日より長期滞在中のDr.M氏より、橋本学氏へのインタビューが行われた。

                   


 Dr.M よう元気かブラザー、変わってないな!

 橋本 早く 国 へ 帰 れ と言ってるだろうが。

 Dr.M シスターのミオはこないだTVで見たぜ。ウニクロのCMだろ?

 橋本 ユニクロって読むんだよ。

 Dr.M オレは金ないからいつもグーの方だけどな!あっちの方がファンキーだ。

 橋本 GUな。

 Dr.M 今度のプランを教えてもらおうか。


                  

 橋本 去年に続いて今年も、はしもとみお彫刻展のオープニングアクトをつとめさせて頂きます。今年は「旅する彫刻」という企画にまつわる展示です。企画特設サイトによると「「旅する彫刻」プロジェクトでは、誰かにとってかけがいのない動物たちの肖像彫刻の紹介とともに彫刻たちの、その後の暮らしを写真や映像、取材を通して記録するプロジェクトです。同時に、はしもとみおさんの作品作りの現場を記録するプロジェクトでもあります。すべての命には他の命と取り換えることができない物語が存在します。本プロジェクトでは、はしもとみおさんの手から生まれた肖像彫刻、モデルとなった動物、そして家族、その全てを「命」の物語の記録として残したいと考えています。」というものだそうです。
  企画にあたり、ディエゴ君・アピさん・タラちゃん・ツキという、彫刻のモデルとなった動物達のテーマソングをこの日のために僕が作曲しました。


 Dr.M この日のクルーは誰なんだ? 

 橋本 3月の橋ワタシsessionでもお願いしたテルミン奏者・トリ音さんと、ミュージカル「ラブ・イズ・ミラクル」で僕の曲を演奏して下さった、ガットギターの前原孝紀さんです。お二人は長くデュオ・ユニットを組んでおり、自分で企画に呼びつつ無理やりユニットに加わってしまった形です。

 Dr.M テルミンはオレも知っている。あのサウンドは宇宙だ。宇宙のファンタジーだ。アース・ウインド・アンド・ファイヤーだ!

 橋本 …時間は5月15日金曜日19時半から、チャージは予約2000円・当日2500円です。ご予約はこちらでできます。

 Dr.M オレもリザーブするぞ!一番フロントを頼む。オカチマチからウォーキングだ。

 橋本 後ろの席しかダメだ。アフロが邪魔だ。まだ御徒町にいるのか?

 Dr.M オカチマチにうまいラーメンヌードルを見つけたんだ!あれは日本で一番のレッド・ホット・チリ・ヌードルに違いない。「ナカモト」っていうんだ。ネクストデイはずっとケツからファイヤだ。

 橋本 中本いいねえ!オレもいつもファイヤーだぜ、さすがだなブラザー!オマエは何にも知らないな、あそこはベリーフェイマスなんだぜ。しかもホスピタリティがアメイジングだ。

 Dr.M それでは本日はお忙しいところありがとうございました。

 橋本 忙しくねえよ、仕事くれっての…あれ?

2015年5月6日水曜日

対談 橋本学×Dr.M 「橋本学trioライブへの展望」

 来たる5月22日金曜日、今年2年振りの復活を遂げた橋本学trioのライブが外苑前Z.imagineにて行われる。本誌は今回特別にファンクマスター・Dr.Mをインタビュアーに招き、リーダー橋本氏へのインタビューを対談形式で敢行した。

                                                 
                                                           Dr.M

Dr.M  よう、しばらくだなブラザー!トリオのリユニオン、遅くなっちまったがコングラッチュレーション!

橋本  ありがとうございます。相変わらずウザいですね。


Dr.M  で、何やるんだよ?今度は。

橋本  前回は「ラブ・ソング」縛りで選曲しましたが、全体での物語性が希薄だった事を反省して、今回はざっくりとですがある男の一生分のストーリーを作ってあり、その物語の劇中歌として曲を並べて行こうかなと。

Dr.M  ほー、なんともお前らのトリオらしいじゃねえか。クールだぜ、そういうの!

橋本  まるでトリオを聴いた事があるかのような口ぶりですね?
 
Dr.M  前によくシークレットでオーディエンスになっていたのさ。

橋本  …(ウソつけ、そんなアフロいたら目立つわ)


Dr.M  メンバーを簡単にイントロデュースしてくれ。

                                               
                                                                     橋本学

橋本  ピアノの伊藤志宏は、この仕事を始めた頃から色々なステージを共にしてもう15年ほどの付き合いになります。演奏家でありながら彼の興味の多くは作曲とアレンジメント、オーケストレーションにあり、僕自身の曲やバンドサウンドを作る際にとても力になってくれています。また、彼ほど音楽に物語性を持たせている人はなかなかいません。物語が服を着て歩いているようなものです。
 フレットレスベースの織原良次、彼も15年くらいの付き合いで数え切れない程のステージを共にしました。ベースの役割に留まらず、歌声に溢れる演奏、さらには彼もまた良い曲を沢山書いている作曲家です。最近では持ち味である音響的なアプローチと太いベースプレイの二極化が凄く面白いですね。

Dr.M  太いベースだと?奴はファンクもプレイするのか?

橋本  普通にかっこいいですよ。

Dr.M  そうか、今度ギグのオファーをしよう。eメールとナンバーを教えてくれ!

橋本  あんた結局自分の事しか興味ないだろ?

Dr.M  その通りだ、自分のプランを考えるのが一番楽しいんだ。しかしこのチラシはクールだな!



橋本  さっき言った、このライブのために作った一生分のストーリーの、エンディングシーンをイメージしたものです。恥ずかしながらインターネットで拾った画像をコラージュしましたが。

Dr.M  ネットで拾ってコラージュな、俺もよくやるよ。それの日本語訳を最近覚えたぜ。「パ・ク・リ」だ。いいサウンドだ。日本語は全てがクールだ。

橋本  うるさいよ。

Dr.M  ところでなんで「timelapse」なんだ?

橋本  一生分を90分のライブで早回しで表現するからです。iPhoneのビデオカメラの機能「タイムラプス」から言葉をもらいました。


Dr.M  今回はニュー・ソングはやるのか?

橋本  エンディング・シーンのために書き下ろします。イントロとコードと展開のアイディアは既に固まっています。時間があればもう1曲書くかもしれません。

Dr.M  忙しそうなのにご苦労なこった。ちょっとはオレにドラムの仕事を回してくれよ。

橋本  いやだ。あんたいつ国に帰るんだよ?

Dr.M  ホームではギグがねえんだよ。それに日本が好きなんだ。オカチマチにずっといるからたまには遊んでくれよ。オカチマチにグレイトなカプセルホテルがあるんだ。オレはカプセルホテルが大好きだ。あれはオレの国には無い。

橋本  とっとと国に帰りなさいよ。これじゃ誰のインタビューかわかんないじゃんかよ。

Dr.M  じゃあサンクスブラザー!ギグ楽しみにしてるからよ!

橋本 絶対来んなよ。


2015年4月25日土曜日

橋ワタシ学session「魂」終了後インタビュー

 4月21日、外苑前のクラブ「Z.imagine」で行われたライブが大反響を呼んだ。その名も「魂(soul)」。本誌は、発起人でありドラマーでもある「Dr.M」をライブ後に直撃取材した。



  ーライブ盛り上がりましたね。リーダーとして手応えはいかがでしたか?

 Dr.M  日本のオーディエンスはちゃんと聴いて反応してくれるから嬉しいよ!素っ裸で踊り出す下品な連中なんかいやしない。
 ライブの内容はもちろん最高だったさ。奴らはグレイトだ!オレの集めるクルーはいつだって最高なのさ。

  ー選曲が意外に昔の、シブめのラインナップでしたね。

 Dr.M  俺たちはブラック・カルチャーのパイオニアたちへのリスペクトをいつも持っているんだ。このサングラスの形を見てみな。左右を繋げるこの部品がポイントなんだ。これがリスペクトだ。お前らにはわかんねえだろうがな。
 でも、ただ遺産を食いつぶすんだったら音楽をやめちまった方がいい。何か新しい事をやんなきゃな。だから今回、レオ、タクミ、そしてベースのマサの力を借りたのさ。

  ー ともすれば変わった組み合わせですよね?トランペットとフルートのコンビは。

 Dr.M  そんな事言ってるようじゃまだまだ勉強が足りねえな!トランペットとフルートを雇ったんじゃねえ。レオとタクミにお願いしたのさ。オレの言いたい事がわかるか?

 レオはミュージック・カレッジ仕込みのビューティフルなノーツを持ちながらストリートの匂いがプンプンする。エフェクトの使い方もヒップだ。俺は奴のそんなハートとセンスが好きなんだ。

 タクミは音楽の流れとオレのやりたい事を凄く読み取ってくれて、ソロではイカしたフレーズで持ってってくれた。しかもタフガイだ。こういう奴がバンドに1人いなくちゃいけねえ。

 そしてベースのマサ、奴がこんなにアイディア豊富でアグレッシブだとは思わなかったぜ!今までジャズとラテン系の音楽しか一緒にやった事がなかったんだ。アグレッシブなだけじゃなく、オレの頭の中が全部見透かされているかのようなベース・ラインだったよ。

 こうやって1回同じステージに立てばもうオレたちはみんなブラザーさ!





  ーレッド・ブーツが一番意外な選曲でした。ちょっとドラムがずれたように聴こえるあたり、さすがですね!

 Dr.M  凄かっただろ?あれは本当にずれたんだ。もともとリフを間違って覚えてたから譜面通りに勘定できなくて、Aメロはオレだけみんなと1拍ずれてカウントしてるんだ。カウントがずれるだけなら演奏がずれて聴こえるはずないんだが、途中で演奏もずれちまったらなかなか復帰できなかったよ。

  ーそれ、ダメじゃないですか。

 Dr.M  うん、ダメなんだ。

  ーレッド・バロンのドラミングからはオリジナルのビリー・コブハム氏へのリスペクトがとても感じられました。

 Dr.M  なんだそりゃ?「金取ってモノマネをやるな。ビリー・コブハムは世界に1人でいい。」と素直に言えばいいんだよ。ケンカ売ってんのかお前は!…そんな事わかってるさ。いっぺんやってみたかっただけだ。

  ー「魂」セッションの再演はないのでしょうか?

 Dr.M  ああ、生きてりゃまたいつかやるさ。オレだって明日死ぬかもしれねえし、今を全力で生きるしかねえんだ。それがファンクだ。お前らにゃわかりゃしねえがな。

    ー本日は大変お忙しいところを貴重な時間を割いてのインタビュー、ありがとうございました。

 Dr.M  うるさいな、忙しくなんかねえよ。仕事くれよ。まあいいや、ありがとな。シーユーブラザー!

                                              (取材・通訳 橋本学)