2014年6月18日水曜日

岩沼市・千年希望の丘 訪問 ②

  海岸から程近い所に、特に説明書きもなくチェーンで囲われている箇所がありました。しかし看板がそれぞれ立っていて一目瞭然でした。





  建設中ではなく、もぎ取られた跡でした。津波が容赦しなかった様子が3年たってもはっきり伝わります。

  さらに海岸とは反対方面へ向かうと、一軒の蕎麦屋さんがありました。そちらでお昼「おろし蕎麦とミニ天丼セット」をいただきました。食べながら店員さん達の会話を耳にしましたが、つい昨日に地震があったらしく「わたしカバン持って逃げたわ、津波くるー言うて(笑)」「大げさなー(笑)」と、地震やら津波やらを笑いながら話していました。ここの蕎麦屋さんは津波以前から営業していて、平屋の屋根の上まで津波にかぶりながらも再建、建物そのまま営業を続けているそうです。被災地の方々は、自分が思っているよりずっとずっと強いです。だからといって何の考慮も必要ない訳ではなく、今でも放射能問題や経済的な問題で苦しんでいる人々はたくさんいます。

  あれから3年たちました。当時、被災地のためにできる事を考えた時、一番手っ取り早くて確実なのは金銭的な支援。しかし自分にはその能力はありませんでした。次に人的支援すなわちボランティア。一度だけ福島の動物愛護センターに被災動物の世話に行きましたが、その後行けていません。

  震災後に自分の内面で変わった事は、ほとんどが相方の受け売りではありますが、自分が死んだ後に残すべきものをイメージしながら生きる事です。生きているだけで自然破壊せざるを得ない現代日本、それも都市部の生活スタイルの中で、せめて破壊の少ない生き方をしていこうと。廃棄物はなるべく少なく、環境に配慮した製品をできるだけ使う。玄米・菜食はほとんど趣味ですが、結果的に環境に優しいライフスタイルでもあります。

  ソロ・パフォーマンスで「ごはん」という企画を過去に複数回やりまして、10月に浜松で、食の専門家の方々とコラボ企画を計画中です。決して啓蒙活動などという偉そうなものではなく、橋本個人としては自分が経験したライフスタイルの楽しさをパフォーマンスを通じてただ共有したい、それだけの事です。その輪を広げて行く事で、後世に向けて破壊されない国土を残せるはずだと考えています。ガソリン車に乗り原発からの電力を使いながらの生活を続けるという矛盾を抱えながらですが。

  しかしそれはとても気の長い個人的な話。自然災害は自然災害です。実のところ今回の岩沼市訪問で、被災地支援についても津波という自然現象に対しても、自分の無力さと人間の無力さを改めて痛感したというのが率直な感想です。目にした現実があまりに大きすぎました。

  蕎麦屋を後にし、駅まで5・7km歩き切り、いざ電車に乗ろうとしたらなんと踏切事故で電車が来ない!隣の名取駅からは電車に乗れるらしく、名取駅まで4km…しめて9・7km。よし、歩こう!
  その決断が出来たのは、前日、北海道滞在中に日本列島徒歩縦断にチャレンジ中の青年に会ったのが大きかったです。その話は次の記事で!

  

岩沼市・千年希望の丘 訪問 ①

  クニ三上トリオのツアー中です。
  今回は北関東ぐるぐる〜東京〜函館〜豊浦〜小樽〜福島〜仙台のコース、小樽〜福島の間に仙台で1日オフがあったので、東日本大震災の津波でほぼ更地になってしまった宮城県岩沼市の沿岸地域に行ってきました。

  実は、この訪問の2日前に相方がここへ植樹ボランティアに来ており、合流はできませんでしたが情報だけは受け取っておりました。何の植樹かというと、海沿いに森の防波堤を作る「千年希望の丘プロジェクト」という計画の一環です。詳細は こちら

  まず仙台空港駅を降りて海岸方面へ。何も無いです。何も無いんですが、古い日本家屋が一軒見えます。近づいてみると、

これは、


という事だそうです。


  玄関天井裏に靴が見えました。

  少し離れた所から見た鈴木さん宅と仙台空港。根こそぎ波に持って行かれたのでしょうか。



  そこから海岸沿いに右手に向かうと、程なく千年希望の丘に着きました。




  調べると、万里の長城付近の植樹やアジアの熱帯雨林の再生を成功させた、植物学者の宮脇昭さんの植樹計画に基づいて植樹されているとの事。この方はなんと私の母校の名誉教授、宮脇さん設計の森が大学構内にあるそうで、知らずに入り込んでいたかもしれません。
  それにしても、植樹開始が6月9日にして、訪問時6月15日には既に数万本の植樹が済んでいた事に驚きました。ボランティアの皆さんの働きに頭が下がります。人間が同じ方向を向いて集結した時のパワーに圧倒されました。

  せっかくなので、JR館腰駅まで歩く事にしました。5・7km。コースタイム1時間強、このぐらいなら行ける!ランニングシューズを履いておりスポーツ用シャツを来ているので、肩掛けカバンですがいざとなったら走ればよい!

長くなるので記事を分けます。

  

2014年5月30日金曜日

6月全ライブご紹介※長文注意※

  6月スケジュール更新しました。

  幾つかピックアップして詳細を書こうとしたら今月のライブほとんど全部になったので、全部紹介する事にします。

  まず6月3日火曜日、池尻大橋のchadにてkhat+橋本学。これはギターのタカスギケイさんと弾き語りの畑崎大樹さんとのユニットに自分が極小打楽器セットで加わったものです。ジャンルで言うとギター2本とヴォイス・ヴォーカルによるアンビエント・フォークのような。基本的に即興ですが、畑崎さんのオリジナルも。ジャズ・ライブとはまた違った空間をお楽しみ頂けます。

  今月は都内近郊ライブが少ないですが、5日木曜日 中尾真喜さんで銀座No Bird、22日日曜日 長嶋緑さんで鎌倉ダフネにおります。
  私橋本は、どうも歌伴をやらないと思われている節が未だにありますが、実は歌伴大好きです。なぜなら、歌との共演では音の細かい強弱が楽しめるのと、決まった構成の中で最大限自由なイメージを展開する楽しさがあるからです。さらには、ジャズの昔ながらの伝統にも触れられ、劇場型のエンターテインメントが作りやすいという面白さもあります。
  というわけで、これを読んだヴォーカリストさんはどんどん仕事を下さい。5日も22日も楽しくやらせて頂きます。

  6月6日〜18日は一年振りの参加、全米でも有名なニューヨーク在住のピアニスト、クニ三上さんのツアー。今回は北関東〜東京〜北海道〜東北へ参ります。東京は6月9日月曜日、本郷三丁目・名曲喫茶カデンツァ。
  エリントン・オーケストラやライオネル・ハンプトン楽団など、ビッグバンドの名門を渡り歩いたクニさんは「A列車で行こう」や「シング・シング・シング」からビートルズ、アンパンマンまでレパートリーに持っています。ビッグバンド・サウンドをピアノ一本で再現してしまう事に驚きつつ、かなりの無茶振りをしてメンバーが戸惑うのも見所です。ヴォーカリスト以外の楽器専門奏者でここまでエンターティナーな人は日本にはなかなかいません。

  今月はさらに各地へ参ります。6月21日土曜日は青木カレンさんと京都へ、27日・28日は安ヵ川大樹=石田衛トリオで静岡・名古屋へ行きます。
  カレンさんとは東京でご一緒した事がありません(笑)。長い付き合いの伊藤志宏を始め、信頼できるメンバーとともに。
  安ヵ川さんと石田君は、私はそれぞれ昔から良く知っている二人なんですが(石田君とはそろそろ15年の付き合いに!)、最近になってこの2人が意気投合しているのが不思議であり楽しくもあります。このトリオ、かなりお勧めです!

  個人的に楽しみなライブがもう1本、25日新宿ピットインでの太田朱美ちゃんのセッション。実はこの4人、5月に徳島で一度演奏をしております。その日はラテン〜ブラジルものに焦点を絞ったセットで、ピアノの野口茜ちゃんとベースの澤田将弘君の演奏をイメージしつつ、図々しくも3月橋ワタシでも演奏したブラジル歌手Joyceの「Aldeia de Ogum」の譜面を持っていきました。初顔合わせユニットながらかなりの熱量と推進力で一体化でき、徳島のお客さんは大盛り上がりでした。演奏し慣れた新宿ピットインで、今度はじっくり音とグルーヴに向き合いたいです。

  最近はジャンルや世代を越えて新しく知り合った方との演奏が増え、自身の「橋ワタシsession」も全て充実したものとなり、1つ1つのパフォーマンスが凄く楽しいです。できる事ならば全部ご覧になっていただきたい!!

  山も楽しいですが、こちらは写真のみでご覧下さい!




2014年5月27日火曜日

橋本学×タカスギケイ@いぬねこ島へようこそ!展

 

   去る5月25日、はしもとみお「いぬねこ島へようこそ!」展でのタカスギケイさんとのライブ、無事終了しました。奇妙なライブ展開に最後までお付き合い下さった皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。

  今回はギター、それもケイさんの映像的な音響をイメージし「未来のいぬねこ島」というテーマを勝手に掲げました。
  プログラムは、今年に入ってからのケイさんとの演奏で積み上げたものを生かすべく、インプロ4本セットに絞り込み、それぞれ「未来のいぬねこ島へようこそ!」「タラちゃんのテーマ」「うちの子組曲」「いぬねこ島へようこそ、人間もようこそ!」としました。

  彫刻に囲まれている事で、音で表現すべきテーマが目の前にリアルに具体化されているため、ケイさんとの音楽は普段より随分キャッチーなものになりました。幸せな事にそれは自分がリスナーとして聴いていたいものであるとリアルタイムで感じられました。
  自分で企画しメンバーを集め、時には作曲したりアレンジしたりする時はもちろん「自分が聴きたい音楽」を意識します。しかしいざ演奏する時は、お客さんと会場の響きとメンバーとのコミュニケーションに集中するため、あまり自分の嗜好などは意識していませんでした。
  今回はテーマが用意されていて、作曲もアレンジもなし、想像とコミュニケーションに集中した時間の中で偶然、自分の嗜好にかなり接近できた部分がありますが、この現象を意識的に作り出す事でもっと表現がクリアになっていくはずです。これは今後の「橋ワタシsession」および自分の企画、それ以外にも全てのパフォーマンスで活かしていきます。

  会った事もないモデルの性格を推理する猫プロファイリング企画「タラちゃんのテーマ」は、飼い主のギャラリーのオーナー・瀧本さんの前での演奏というかなりの冒険でしたが、アメリカン・ロックな即興を指して「当たっています、なんせアメリカ育ちですから」とのお言葉。sageさんとのライブの時からほぼ100%の的中率が我ながら恐ろしいです。

            後ろにいるのが「タラちゃん」

  最後に、参加のきっかけをくれた妹はしもとみお、二度のライブの企画とも何から何まで良くして下さったgallery kissaのオーナー瀧本さん、前情報なしに私の無茶振りにお付き合いして最高のパフォーマンスをしてくれたカリンバのsageさん、ギターのタカスギケイさん、そしてお聴き下さった全てのお客様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

  さて、8月28日木曜日、外苑前Z・imagineにて次の「橋ワタシ学session vol.4」を行う事を決めました。メンバーは宮地スグル(ts,effects)、千葉広樹(b,effects)、橋本学(drums,programming,effects)。内容は使用機材からご想像下さい。



2014年5月20日火曜日

「いぬねこ島にようこそ!」ライブ第二弾 w.タカスギケイ(g,effects)

カリンバのsageさんとの初対面・オープニングライブ、大勢のお客様に恵まれて無事終了しました。


 動物そのものがパワースポットであるお話をライブ中にしましたが、sageさんも人間パワースポットであると感じました。最近では、重いテーマを題材にしたイベントで、参加した人々の気持ちを軽くして、前向きな気持ちで帰ってもらうために自分が呼ばれて演奏する事が多い、との事。そういう音楽の役目があるという事は、ただ音楽ライブばかりやっているとなかなか気づけません。

 この日は、カリンバという楽器の響きの特徴なのか、sageさんのメンタリティがそうさせるのか、演奏が決して尖った空気になることはありませんでした。
 カリンバの楽器製作もこれから力を入れていくそうで、自分もやってみたくなりました。

 自分の考えたプログラムが多少無茶だった事もあり、進行面で振り回してしまった感もありましたが、とても良い出会いかつ忘れられないライブとなりました。sageさんが懇意にしているらしいヴィーガン・カフェ「カフェ・オハナ」で今度食事しながらいろいろお話しましょう、と約束して別れました。

当日の模様が早速動画になっております。演奏は2:00位から。



 ギャラリーのオーナーさんのブログに当日の様子が詳細に出ています。

 さて、展示中にもう一度ライブをやります。


 内容は、やはり犬猫に関するものですが、ケイさんの特徴あるギター+エフェクトの音の広がりを最大限に生かしながら、ギャラリーがギャラリーでなくなるような映像的な空間を作り出します。オープニングの日にやった「猫プロファイリング」「いぬねこ島にようこそのテーマ」はふたたび演奏する予定ですが、それに加えて「うちの猫組曲」のようなものもやってみようかと思います。こちらがご予約フォームです。

参考映像



                  この二人で君らの曲やるねんで。


ほんまですか!


2014年5月16日金曜日

vol.3「無念無想」を終えて

 橋ワタシ学session vol.3「無念無想」無事終了しました。まずはお越しいただき見守って下さったお客様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 セットリスト

1.Falling Grace (Steve Swallow)
2.Time Remembered (Bill Evans)
3.Icarus (Ralph Towner)
4.Waltz (Motohiko Ichino)
5.Witch W→E (Manabu Hashimoto)
6.Magnolia (Tetsuya Mashine)
7.The Wild Wild Sea (Sting)
8.Defensor (Manabu Hashimoto)

 市野さんと増根さんは当日初対面、すぐリハーサルを始めました。まず受けた印象は、こちらの説明以上に音楽がどんどん出来上がっていく事。アイディア途中のまま持ってきた曲などには次々に意見とアイディアをもらえてとても助かりました。長いキャリアのお二人の音がみるみる解合していく様がすごく気持ち良い。

 本番1曲目はギター・イントロから始まり、テンポが出てドラム・ベースが入るタイミングで自分は叩き始めど、増根さんがなかなか入らない(笑)。しかしこれが狙いだったのです。既存の概念にとらわれず、本当に必要になるまで音を出さない増根さん。ドラムとのデュオになりながらも困惑することなく自分のスピードで前向きに音楽を組み立てていく市野さん。この日はこういう事がやりたかったのでした。
 お互いのオリジナルでの演奏は、まるで旧知の同士のような錯覚すら覚えました。

 この日は自分で密かに裏テーマを掲げていました。それは「大人のロック」、サウンドというより、匂いといいますか。「Icarus」と「The Wild Wild Sea」で特に実現できました。

 学ぶ事の多かったこの日、二人に一番感じたのは「自分の事をよくわかっている」という事でした。自分のできる事・できない事、やりたい事・やりたくない事、好きな事・嫌いな事を自らきちんと把握している。その上で良い・悪いを判断して行動(演奏)で意思表示をする。お互い責任ある大人同士で認め合えるので、相手のする事も受け入れられる。譲り合える。
 そういう意味で、一人の音楽家としてだけでなく人として、行動(演奏)に迷いがない=「無念無想」は実現できました。私を除いて(笑)。

 反省点は、自分の人としての小ささは置いといて(笑)、楽器の配置を含む音場作りに時間をかけるべきだった事。譜面を事前に送ってメンバーの負担を減らすべきだった事。あと事前に今回のテーマについてのPRをする上で、見所をうまく伝えきれていなかったのではないかという事もありました。

 良かった点は、ご来場のお客様が全員満足顔で帰られた事が一番でした。実は全員というのは間違いで、恐らく我々のライブに初めてお越しであろう二人のお客様が、2曲終わった時点で帰られました。
 恐らく、期待していた音楽ではなかったのでしょう。「好き・嫌い」で言えば「嫌い」と判断されたのでしょう。しかし一方で他のお客様には「好き」と判断された。

 今までは「いいと言えばいい音楽かもしれないな」というような曖昧な表現をしていて、聴く側の印象もそのようだったと思われますが、ここしばらくは表現の焦点を絞り狙いをはっきり定めようと心がけてきました。今回お客様からの評価が真っ二つに分かれたのを目の当たりにし、自分の狙いがしっかりと定まった形で実現できた事を実感しました。それが一番嬉しかったです。

 vol.3、今年半分まで来ました。次回は8月頃、近日発表致します。今後ともよろしくお願い致します。

 

2014年5月14日水曜日

市野元彦=増根哲也=橋本学「無念無想」

  本日です。

メンバー詳細は以下に。



  7時半スタート、9時過ぎと早め終了予定なのでご注意下さい。

  あのStingの隠れ名曲のカヴァーをやります。