前回のvol.4で少し決め事を多くし過ぎた反省を踏まえ、今回は珍しくジャズ・スタンダードを交えたセットリストにしました。
特別に譜面を作製したカヴァーは1曲のみ、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をアニメ化した映画のサウンドトラックより「エンドテーマ」です。細野晴臣氏による楽曲とサウンドが作品の世界観、アニメ画の雰囲気と非常にマッチしており、リアルタイムで小学生の頃見ていた自分は当時この音楽に心を鷲掴みにされました。サントラCDを手に入れるまでは、ビデオを再生した音声をカセットレコーダーに録音し繰り返し聴いたものです。
ちなみに譜面はスイス行きの飛行機の中で作製。飛行機ではそれ以外の時間は備え付けのゴルフゲームばかりやって、飽きたらドライバーのみで18ホール回ったりと実に不毛な事をしておりました。
セットリスト
1.when will the blues leave?(Ornette Coleman)
2.witch W→E (橋本)
3.レントよりはやく (田中)
4.Complex (安ヵ川)
5.Deep Valley (安ヵ川)
6.銀河鉄道の夜 (細野晴臣)
7.Rythm-A-ning (Theronias Monk)
8.Defensor (橋本)
アンコール
9.Caravan (Duke Ellington)
信正さん、安ヵ川さん共に強力な音色とリズム、エネルギーの持ち主であるため、ともすれば自分は霞んでしまうのではと。さらにはそんな猛者達を率いて今日はバンマスをやらねばならないプレッシャーから緊張はピークに達していました。
いざ本番が始まると、まるで自分で設計した巨大なマシンが想像以上のエネルギーで動き出してしまったような感覚に陥りました。振り落とされないようにしっかりつかまっている状態で。今の自分の力ではそうなる事は想定内でしたが、自分が同じペースで余裕を持てるようになるまで5分くらいはかかったかもしれません。
お二方とも流石だと思ったのは、高いアンサンブル力を発揮しつつ、一貫して唯一無二の自分のサウンドで楽器を奏で続けるという、一見矛盾するかのような事を普通にやってしまう事です。恐るべきタフさと細やかさ、強い意志と決断力がなければ不可能です。
安ヵ川さんの「Complex」での信正さんのキレっぷりや、私の曲「Witch〜」での安ヵ川さんの美しいアルコ・ソロ等、忘れられないシーンがたくさんありました。
そして何より、「銀河鉄道の夜」がちゃんと原作の世界観にフィットした、物凄く素敵なサウンドになっていて驚き、嬉かったです。お客様にも「この曲好きで、まさか今日聴けるとは思っていなかった!」という方がいて、心の中でガッツポーズでした。譜面上で「コードネームは謎」のまま演奏してもらった事は内緒です。
さて、この達成感の余韻に浸りつつ、次回の日にちが迫っています。橋ワタシsession vol.6は年末。
橋ワタシ学session vol.6 「百鬼夜行」
橋本学(drums,percussions)
かなさし庸子(voice)
伊藤志宏(piano)
charge ¥2500
皆様のお越しをお待ちしております。
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