今回の記事からしばらく、ジャズを色々な観点から論じてみようと思います。9月22日のソロ・パフォーマンス「Is this jazz??」の、平たく言えば曲紹介のようなものだと思っていただいて結構です。
第一回は「ジャズとダンス」
1930年代、ジャズはビッグ・バンドによるスウィング・ジャズの時代を迎え、奴隷としてアメリカに連れて来られた黒人だけのものから、ミュージカルや映画の力もあり一気に大衆化しました。
一方ダンスの世界に「ジャズ・ダンス」というジャンルがあります。このダンス形態は、白人のバレエの要素と黒人のアフリカ系ダンスの要素が組み合わさって生まれました。タップ・ダンスも交えながら、やはりこの1930年代に大衆化したとされています。現在では必ずしもジャズを流して踊る訳ではなく、「ジャズ・ダンス」として音楽のジャズとは別に語られます。
つまり、この当時のアメリカでは、ダンス・ミュージックといえばジャズだったという事です。当時は最先端、スウィングするビートに乗って人々は踊り狂っていました。
ここで自分が言いたいのは、1930年代の音楽だからといって、スウィング・ジャズのビートが2013年の今古臭いかというと全然そんな事はなく、ダンス・ミュージックとして全く色あせていないという事です。それを、「Sing Sing Sing」という当時の曲で例示してみましょう。
まずは当時のダンスを。画面の埋め込みができないのでこちらに飛んで下さい。
男性ダンサーはフレッド・アステアです。軽やかで優雅。さすがですね。どんだけ回るねんと(笑)。
演奏はベニー・グッドマン・オーケストラ。このドラムパターンは、ジャズとダンスの歴史を語る上で欠かせない革命的なパターンです。開発者は名ドラマー、ジーン・クルーパ。
さてこの曲は、現代の最先端のダンサーも取り上げています。
ダンスの歴史もどんどん進化していて、現代の解釈だとこんなに凄い事になっています。スウィング・ジャズが現代のダンスともちゃんとコラボレーションできる=色褪せない事が証明されています。いや、この曲を自分たちの語法で踊りきったQuest Crewを称えるべきか。それにしてもかっこいい!
最後にもっと若い世代、手前味噌ですが2012年6月の私とWataruのパフォーマンス。もっと新しい解釈だとこうなります。
彼から最近教えてもらったんですが、今「エレクトロ・スウィング」という音楽・ダンスのジャンルがあるそうで、これからも「スウィングするジャズのリズム」はしぶとくダンス・ミュージックとして生き残りそうです。
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